2011年優勝メンバーの岩清水梓が見る、なでしこJのグループリーグ展望&勝利のポイント
グループリーグの「当たる順番はいい」 重要なのは初戦のアルゼンチン戦での勝利
高倉ジャパンは、澤や宮間といった絶対的な軸がいた頃とは異なり、キャプテンの熊谷を中心としつつも、チーム全員の力を結集させて戦うスタイルだ。裏を返せば、“軸がいない”とも捉えられなくはないが、「その年によってチームは違うので」と岩清水はまったくの別物だと強調する。
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「2011年はいろんな人が点を取ったり、みんなでという気持ちも強かった。振り返れば、澤さんがキャプテンの年にワールドカップを掲げたのは澤さん。それはすごい巡り合わせだなと。後にも先にも『女子サッカー=澤さん』というのは語り継がれると思うんですけど、その1ページに関われたというのは自分のキャリアにおいても嬉しい話です。
それ以降は自分たちもいろんな経験をして年齢も重ねて、2015年のカナダW杯、2016年のリオ五輪予選はまた違うチームでした。16年で言えば、澤さんが引退されたからできないとは言いたくはなかったし、どうやったら勝てるかと必死に考えてやっていました。結果的には予選敗退になってしまったのは申し訳ないんですけど、(澤さんが)いないからできないという話ではなくて、それは自分たちが力不足だったというだけです。今回のチームは、個性豊かな若手が揃っているので、キャラクターが際立つ選手が1人ポンといなくても、そこは得意の負けん気で戦っていけると思います」
高倉ジャパンは10日のアルゼンチン戦を皮切りに、14日にスコットランド、19日にイングランドと戦う。FIFAランキング3位のイングランドとはグループリーグ最終戦で激突するが、岩清水は過去の経験から「当たる順番はいい」との見解を示す。
「最初にイングランドだと、正直難しい試合がいきなり来てしまう。大会の初めは何をするにも難しいです。(初戦の)アルゼンチンが簡単なわけではないですけど、南米特有の守備の統率がまだ甘いなかでは、絶対必要な勝ち点3は狙えると思います。アルゼンチン戦が一番大事な試合ですね。たとえギリギリの内容だとしても、チームは大会中で作り上げていくものなので、勝利することによって上がっていく」