2011年優勝メンバーの岩清水梓が見る、なでしこJのグループリーグ展望&勝利のポイント
17人がW杯初出場も、年代別代表で世界を制した経験を持つ選手たちの実力に太鼓判
なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間6月10日、フランスで行われる女子ワールドカップ(W杯)でグループリーグ初戦のアルゼンチン戦を迎える。8大会連続8回目の出場となる今大会、目指すは2011年以来となる優勝だ。当時、旋風を巻き起こしたメンバーの1人で、女子サッカー界が誇る百戦錬磨のDF岩清水梓(日テレ・ベレーザ)に世界に挑む高倉ジャパンの印象について訊いた。
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今回のメンバー23人のうち、2011年の世界一を経験しているのは、DF熊谷紗希(リヨン)、DF鮫島彩(INAC神戸レオネッサ)、DF宇津木瑠美(シアトル・レイン)、MF阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)、FW岩渕真奈(INAC)の5人のみ。主力のMF長谷川唯(ベレーザ)やMF中島依美(INAC)ら、実に17人がW杯初出場となる。それでも、岩清水は「心配していません」と言い切る。
「(2011年から)監督もメンバーも変わって、あの頃一緒にやっていた熊谷がキャプテンをしていて、たぶん年上の気持ちを身に染みて感じているでしょうね(笑)。今回のチームには、U-17、U-20W杯で優勝した選手たちがいます。世界を獲るということに関して、私たちは未知なる場所だったので永遠にチャレンジャーの気持ちでやっていましたけど、彼女たちのメンタルはまた違う。『世界は獲らなきゃいけない』と感じていると思います。メンタル的には、当時以上に強いかもしれません。なので楽しみです」
2011年大会当時、岩清水とセンターバックのコンビを組んでいた熊谷が高倉ジャパンでは主将を務め、同じく最終ラインを形成していた鮫島もベテランとしてチームを支える。これまでは、日本女子サッカー界のレジェンドである澤穂希や宮間あやがリーダーシップを発揮してきたが、フランスW杯では彼女たちが先頭に立たなければならない。岩清水も旧知の2人について「応援しがいがあります」と笑う。
「やっぱり、若いメンバーだけでは世界大会は勝ち抜けない。熊谷や鮫島のような経験のある選手は必要です。2011年は個性的なメンバーが多くて、私も含めて引っ張ってもらっていた。でも、今度は彼女たちが引っ張る側にならないといけない。私もベレーザで長い間キャプテンをやらせてもらいましたけど、勝てなかった時の雰囲気作りとかやることはたくさんあって、自分はミスをできないという責任感も生まれてくる。本当に大変だと思います」