女子W杯初の“英国対決”はイングランドに軍配 日本と第3戦で激突の強豪が2-1で勝利
イングランドが前半で2点のリードを奪うと、スコットランドの反撃を1点に抑えて勝利
女子ワールドカップ(W杯)で初となった“英国対決”は、イングランドに軍配が上がった。現地時間9日、フランスW杯1次リーグでなでしこジャパン(日本女子代表)と同組になるD組の第1戦は、イングランドが2-1でスコットランドに勝利した。
元イングランド代表DFで、名門マンチェスター・ユナイテッドなどでプレーしたフィル・ネビル監督が率い、優勝候補の一角と目されるイングランドと、女子W杯に初出場のスコットランドが激突。序盤からイングランドが攻め込み、スコットランドがサイドからのカウンターを狙う構図だった。
そのなかで前半10分過ぎ、コーナーキックの二次攻撃からイングランドのMFフラン・カービーが上げたクロスは前に立ったスコットランドDFニコラ・ドシェルティの手を直撃。プレーが流れた後にビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の進言で映像確認が行われ、イングランドにPKが与えられた。これをMFニキータ・パリスが力強く蹴り込み、同14分にイングランドが先制した。
さらにイングランドは前半40分、ゴール正面でカービーからの短いパスを受けたFWエレン・ホワイトが左足でゴールに流し込み2点目。スコットランドのGKリー・アレクサンダーのスーパーセーブ連発に苦しみながらも2点リードで前半を終えた。
後半に入ってもイングランドが攻勢に出る時間が長かったが、スコットランドはアレクサンダーもファインセーブを見せてスコアを維持。すると同34分、スコットランドは左サイドから中央への鋭い突破でイングランドの守備陣を振り切ると、ラストパスを受けたMFクレール・エムズリーがゴールを奪い、1点差に詰め寄った。残り時間は同点を目指すスコットランドが迫力のある攻撃を見せたものの及ばず、このまま2-1でイングランドが勝利した。
日本は翌日となる現地時間10日にアルゼンチンと初戦を行い、第2戦でスコットランド、第3戦でイングランドと対戦する。ともに細かい足技を駆使するような場面は少ないものの、サイドからの鋭い突破があり高さのある選手が揃うチームだけに、なでしこジャパンとしてはいかにその長所を出させないかがカギになる強敵だと言えそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)