移籍志願の本田を慰留しないミラン監督 オランダ代表MFも名門の哲学に同意
「ピッチでのプレーがモノを言う」
ミハイロビッチ監督の哲学はシンプルだ。出場機会を手にするためには、競争に勝つしかない。
「プレーする選手もいるし、プレーしない選手もいる。プレーしていなかった選手が入って、良いプレーをする。チームが結果を出せば、自分の番を待つことになる。みんなにとって、そういう形でチームは機能する。マラドーナやメッシのように必ずプレーするという選手はいない。みんなが重要な選手で、みんながプロジェクトに関与していると感じる。みんながチャンスを与えられた時には、そのチャンスを生かそうとする。1週間懸命に練習したものだけがプレーできる。練習しなければ、決してプレーできるところまで到達できない。我慢して、待つ。監督に選択を困らせて、そしてチャンスが来た時に準備して、それを生かす。
簡単でないのは分かっているが、それは我々の仕事の一部だ。故障や出場停止もある。好調ではない試合もある。ここにいる選手たちは、みんなプレーした。多くプレーした選手もいるし、プレー時間が少ない選手もいる。みんな見せるチャンスは与えられた。試合にあまり出られないことを、私に怒らないで、自分自身に怒るべき。ピッチでのプレーがモノを言うのだ」
現在のミランで最も不遇の時を過ごしているはずのデ・ヨングだが、7日のアタランタ戦ではイタリア代表MFアンドレア・ベルトラッチの肉離れによる離脱で先発復帰の可能性がある。指揮官の言葉に深く同調したボランチは、このチャンスをものにできるだろうか。そして先月からピッチ外で物議を醸す本田は、指揮官から再び出場のチャンスを与えられるのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images