“ジェラードの後継者”という呪縛 「500年の歴史で最も困難な仕事」を乗り越えた栄冠
「サッカー界のここ500年の歴史で最も困難な仕事は、スティーブン・ジェラードの後任を務めること」
そして2015年に、運命の瞬間がやってきた。絶対的キャプテン、ジェラードの退団。リバプールの象徴的存在がクラブを去ることで、選手やスタッフ、サポーターの中では避けられない喪失感が漂っていた。そんななか、後継者として新キャプテンに任命されたのがヘンダーソンだった。
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当初は現地メディアやサポーター内でも英雄ジェラードとの比較で吊るし上げられ、新主将への懐疑的な意見で溢れることも珍しくなかった。しかし、ユルゲン・クロップ監督のリバプール就任により、ヘンダーソンの評価は大きく覆っていくこととなる。
クロップ監督は激しいハイプレスから速攻カウンターを狙う“ゲーゲン・プレス”の使い手として知られるが、攻守にわたって泥臭く獰猛にハードワークするヘンダーソンは、まさにその戦術の申し子であるかのように、見事な共鳴を見せる。新たな指揮官の信頼を完全に勝ち取り、チームの不可欠なリーダーとしてリバプールをけん引した。
今年4月5日に行われたプレミアリーグ第33節サウサンプトン戦(3-1)の試合後、クロップ監督は、この日スコアラーにもなった主将ヘンダーソンについて口を開いた。(英紙「デイリー・テレグラフ」参照)
「もし、私がヘンドの本を執筆するなら500ページになるだろう。サッカー界のここ500年の歴史で最も困難な仕事は、スティーブン・ジェラードの後任を務めることだった。人々の心の中では、ジェラードでなければ満足できないという思いがあった。でも、彼は見事に対処してみせた。本当に誇りに思うべきことだ」