元なでしこジャパンDF岩清水梓、2011年W杯優勝の軌跡に見るタイトルへの“道しるべ”
初のメダル獲得を目標にスタートしたドイツ大会 イングランドに敗れて「正直もう終わった」
なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間6月10日、フランスで行われる女子ワールドカップ(W杯)でグループリーグ初戦のアルゼンチン戦に挑む。8大会連続8回目の出場となる今大会、目指すは2011年以来となる優勝だ。当時、世界に旋風を巻き起こしたメンバーの1人で、女子サッカー界が誇る百戦錬磨のDF岩清水梓(日テレ・ベレーザ)に、改めて日本が頂点に立てた要因について訊いた。
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1991年の中国大会で初の女子W杯出場を果たした日本にとって、2011年大会は6大会連続6回目となった世界の舞台。それまで、グループリーグ突破は1回(1995年)だけだったとはいえ、08年の北京五輪で過去最高の4位に入ったことで、“メダル獲得”を目標に据えて大会に入ったという。
「北京オリンピックでメダルまであと一歩のところで届かなかったのは、相当悔しかったです。その後、ノリさん(佐々木則夫監督)が(世界大会で)メダルを取りに行くというのを目標として設定しました。2011年W杯もメダルを目標に向かいましたが、正直、自分の中ではまだ何も現実味がなかった。だから、予選リーグを突破することにまずはフォーカスして、その先は一戦一戦としか考えていなかったです」
グループ2位で決勝トーナメントに進出した日本は、準々決勝で強豪ドイツと対戦することになったが、グループリーグ最終戦でイングランドに0-2で敗れて首位から転落した際には大きな喪失感を味わったと岩清水は明かす。
「イングランドに負けて2位通過になった時点では、正直もう(大会が)終わったかなと思いました(苦笑)。(準々決勝は)開催国で、なおかつ勝ったことのないドイツが相手でしたから。個人としても、センターバックを任されながら2失点。自分の仕事ができず、チームに申し訳ないという気持ちでいっぱいでした」