「凄いショックだった」 VARの“ゴール取り消し”と精神的ダメージ、日本の課題とは?
明らかだった“正しい判定” 落ちたメンタルは「10、20分で戻せるレベルではない」
VARによって“正しい判定”が下されたことは、映像を見ても明らかだ。しかし、喜んだ後の取り消しによるショックは想像以上に大きい。今後、VARによる判定が起きた時に、どうやって自分たちで立て直すのか。Jリーグで主流になっていないからこそ、この問題は大きな課題として捉えていかなければならない。
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主将を務めた齊藤の、この言葉がすべてだろう。
「やっぱり、あれだけゴールになった喜びを分かち合った後に、取り消されるのはダメージがあるんだなと感じた。ただ、あれ(VAR)と向き合っていかないといけないというのが、今後のサッカーだなとも感じた。あそこからもう1回ギア、テンションを上げるのは、10、20分で戻せるレベルではないなとも思った。日本人のメンタリティー的に、です。僕のメンタル的にもそうだし、僕がチームに言えることも少なかったし、言えなかったのかなと思う。それを言い訳にするつもりはないけど、そこは日本と海外の選手の違いかなと感じました」
この課題をどう解決していくかは、日本全体で考えていく必要がある。それこそが、さらに上へ行くための一つの鍵となってくるはずだ。
林 遼平
はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。