5年ぶりのA代表の舞台へ 万能アタッカーに託されたゴール量産の使命

「決定的な仕事をしている」と金崎を絶賛する指揮官

 ハリルジャパンの前線に新しい風を吹かせる存在が誕生した。5日に発表されたワールドカップ・アジア2次予選シンガポール戦とカンボジア戦に向けた日本代表メンバーに、鹿島アントラーズのFW金崎夢生が名を連ねた。自身にとって、2010年10月12日に行われた韓国との国際親善試合以来のA代表招集になる。

 若くして期待されていた才能だった。若手主体のメンバーで臨んだ09年1月のイエメン戦で19歳にして日本代表デビューを果たすと、翌年にも当時の岡田武史監督から日本代表に招集された。南アフリカ・ワールドカップのメンバー入りは果たせなかったが、後任のアルベルト・ザッケローニ監督からも前述の韓国戦で招集された。しかし、そこから5年の月日が流れた。

 その間、金崎は戦いの場をヨーロッパに移していた。ドイツのニュルンベルクとポルトガルのポルティモネンセという、強豪とは言えないクラブではあったが、2年半を費やして力を蓄えた。そして、今季開幕前に鹿島に加入。2トップの一角として、セカンドステージの優勝を争うチームの原動力になっている。

 ハリル監督は、金崎について次のように語って高く評価している。

「(我々のチームは)真ん中に少しパワーが足りない。センタリングから、有効に利用できる選手がいないかと探していた。今回、金崎をダイレクトにトレーニングしながら見たい。ここ数ヵ月、彼はかなりいい仕事をしている。真ん中だけでなく、たくさんのところに動いてくれる。体の大きさはそこまででもないが、デュエルの中でボールをプロテクションしながら、スピードも生かせる。戦う意識もある。ヘディングもうまい。決定的な仕事を、ナビスコカップのファイナルでもしていた」

 

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