なでしこJ、W杯直前の強化試合スペイン戦で1-1ドロー 途中出場のFW菅澤が同点弾

W杯前最後の強化試合は、FW菅澤のゴールで1-1のドローに終わった【写真:Getty Images】
W杯前最後の強化試合は、FW菅澤のゴールで1-1のドローに終わった【写真:Getty Images】

前半に先制点を献上した日本、途中出場の菅澤の同点ゴール

 なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間2日、女子ワールドカップ(W杯)の開催地フランスでスペイン女子代表と国際親善試合を行い、前半に先制された試合展開のなかで後半41分に途中出場のFW菅澤優衣香の同点ゴールが生まれ、1-1で引き分けた。

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 FIFAランキング7位の日本は4-4-2システムのなかで、ボランチの一角に最終ラインが本職のDF市瀬奈々を起用。多彩な攻撃陣の中から2トップはFW横山久美とFW籾木結花の組み合わせが選択された。

 スペインは2018年に日本が優勝したU-20女子ワールドカップ(W杯)で準優勝し、同年のU-17女子W杯では優勝。若年層からの強化が顕著で、欧州予選も8戦全勝で通過と、FIFAランキング13位という順位以上に本大会でもダークホースと目されている。

 日本は立ち上がりからスペインの激しいプレスの前に苦戦を強いられた。相手の攻撃を最終ラインでストップするものの、そこから奪い返しにくるスペインの寄せが早く、次々にセカンドボールやビルドアップのパスをカットされて自陣に押し込められた。約10分のハーフコートゲーム状態を耐えると、徐々にポゼッションを回復して敵陣に入りだしたが、アンラッキーな判定が下された。

 前半21分にスペインは右サイドからクロスを入れると、FWジェニファー・エルモソがトラップ。ボールが跳ねたところに市瀬がプレスバックしたものの、手がボールへわずかに触れてしまいハンドの判定。これをエルモソがゴール左に流し込んで同22分に0-1とビハインドを背負った。

 日本は同27分に敵陣で相手のパスミスを奪ったFW籾木結花がそのまま持ち込んでミドルシュートを放ったが、当たりが悪く枠外。これが試合で最初のシュートとなる苦しい前半を過ごし、1点ビハインドのままハーフタイムを迎えた。

 6人の選手交代が許された試合だったが、高倉麻子監督はハーフタイムでの交代は行わずに後半をスタート。後半は両チームともに敵陣まで攻撃を進める展開になったが、決定機までは至らずに時間が流れた。そして同15分に日本はFW菅澤優衣香とMF三浦成美を交代で出場させた。

 同26分までに6枚の交代枠を使用したスペインに対し、運動量でも下回り始めた日本は再び自陣に押し込められる展開になった。それでも残り15分を切って投入されたU-20女子W杯優勝メンバーのFW遠藤純が左サイドでポイントを作ると、駆け上がったMF杉田妃和のクロスをファーサイドで菅澤が蹴り込み、同41分に1-1の同点に持ち込み、引き分けで本戦前のラストゲームを終えた。

 日本は現地時間10日のアルゼンチン戦で女子W杯の戦いをスタートする。まずはスコットランド、イングランドとも同居するグループリーグの突破に向け、残りの約1週間でマイボールの安定性と攻撃への効果的な崩しを確認したいところだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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