9年ぶり快挙に50戦対人無敗 リバプール、堅守支える“守護者と巨人”の圧倒的データ
アリソンは2010年以来のCL決勝無失点 ファン・ダイクの“無敗記録”も継続中
リバプールは現地時間1日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝戦でトットナムに2-0で勝利し、14季ぶり6度目の欧州王者に輝いた。各ポジションにタレントを揃えるチームのなかでも、決勝でクリーンシートを成し遂げた守備陣のパフォーマンスの高さは際立っていた。
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特に、この1年半の間に大金を投じて獲得したブラジル代表GKアリソンとオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクの存在感は絶大だった。
2018年7月に加入したアリソンは、正確なキックを武器に攻撃でも貢献できる現代的なGK。決勝戦でもロングフィードからチャンスにつなげていた。そして、終盤にトットナムの波状攻撃を受ける展開でも、安定したセービングとキャッチングを見せて、無失点に抑えた。近年のCL決勝では両チームに得点が生まれることが多かったが、2009-10シーズンの決勝でバイエルン・ミュンヘンを破って優勝したインテルの元ブラジル代表GKジュリオ・セーザル以来、9年ぶりとなるクリーンシートだった。
データ分析会社「オプタ」によれば、アリソンは決勝で8つのセーブを記録したという。03-04シーズン以降では、CL決勝で無失点を成し遂げたGKのなかで最多セーブ。同社の公式ツイッターはチームをピンチから救い続けたアリソンを「ガーディアン(守護者)」と称えた。
そして、最終ラインで文字通り鉄壁となっていたのが18年1月に獲得したファン・ダイクだ。身長193センチの長身センターバックは対峙した相手選手をことごとく封じている。空中戦はもちろん、地上戦でも無類の強さを発揮しており、決勝戦でスピードに乗った韓国代表FWソン・フンミンのドリブルをシャットアウトしたプレーなどはまさに圧巻だった。
同じく「オプタ」の記録によると、ファン・ダイクは今季CLで12試合に先発フル出場し、1080分間プレー。その間、1度も相手にドリブルで抜かれることがなかった。これは今季のCL参加選手中でも当然トップの記録。プレミアリーグでも同様に1度もドリブル突破を許しておらず、今季は公式戦50試合で対人戦無敗という驚異の記録を残した。アリソンに続き、ファン・ダイクは偉大な「タイタン(大巨人)」と称されている。
リバプールはファン・ダイクにDF史上最高額の7500万ポンド(約103億円)、アリソンに獲得した時点でGK史上最高額だった6700万ポンド(約92億円)の大金を注ぎ込んでいる。的確な補強でウィークポイントだった守備をストロングポイントに変えた“レッズ”が、見事に欧州王者の地位に返り咲いた。