西川が起死回生の一撃を振り返る　「ピッチもスリッピーだったので狙いました」

　浦和レッズのGK西川周作は、ラストプレーでの同点ゴールで劇的な引き分けに持ち込んだ1日のリーグ第14節、アウェーの川崎フロンターレ戦（1-1）を終えると、自身も絡んだ最後のコーナーキックで指揮官からの“GOサイン”があったと話した。

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　浦和は26日の前節サンフレッチェ広島戦で0-4と大敗した2日後に、オズワルド・オリヴェイラ監督との契約解除を発表。後任として、昨季も暫定監督を務めた大槻毅新監督が就任した。その初戦となった川崎戦ではスタメンを5人入れ替える変化を見せたが、守護神の西川は不動の信頼を得てピッチに送り込まれた。
　
　前半は川崎のプレスに対し、半ば頼られる形になるバックパスを多く受けた西川だが、持ち味の技術を見せてボールを展開した。後半は押し込まれる展開で先制点も許したが、なんとか1点ビハインドのままゲームが進むと、最後の最後でチャンスが巡ってきた。後半アディショナルタイムも終了に近づいたところで川崎のDF登里享平が不用意にスローインを与えると、その流れから浦和はコーナーキックを獲得。表示の4分が過ぎたところで認められたラストプレーになった。

　ここで西川は「大槻監督からGOが出たので」と、相手ゴール前まで攻撃参加した。通常なら攻撃参加したGKはファーサイドに流れることが多いが、DF槙野智章から「ニアに走り込んでくれ」という言葉を受け、西川はゴール前へ斜めに走り込んだ。そのボールは頭上を通過したが、セカンドボールでMF宇賀神友弥が強引にシュート。当たりが悪かったボールは、西川のところへ転がってきた。

　そこで西川は「ピッチもスリッピーだったので（フリックを）狙いました。あのプレーは、クリアされた時に足を止めずに相手の前に入れたのが良かったなと思います」という意外性のあるプレーを披露。そのボールはDF森脇良太の足もとへ転がり、森脇が放ったシュートは相手に当たったことで川崎GKチョン・ソンリョンの逆を突き、ゴールに吸い込まれていった。