米国の挑戦か、モウリーニョの後任か

　アメリカMLSのニューヨーク・シティFC（NYCFC）は、今夏にイタリア代表MFアンドレア・ピルロや、元イングランド代表MFフランク・ランパードを獲得し、スペイン代表FWダビド・ビジャを合わせた3人衆が話題を集めてきた。だが、参入初年度のMLSでは想定外の苦戦を強いられている。今季は結局、東地区6位までに与えられるプレーオフ進出の権利は得られなかった。クラブは、この成績不振を理由にジェイソン・クライス監督の解任を発表した。

　後任候補として名前が挙がっているのは、ミランやローマ、ユベントスなどでタイトルを獲得し、名将として名高いファビオ・カペッロ氏だ。イタリアのサッカー情報サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」は、カペッロ氏がイングランドとロシアの代表監督を終えた今、クラブの監督に戻りたいという意向を踏まえてNYCFCがオファーに踏み切る可能性を指摘している。

　一方で、同サイトはチェルシーが“スペシャル・ワン”ことジョゼ・モウリーニョ監督を解任した場合、カペッロ氏が有力な後任候補であるとも報じている。ロマン・アブラモビッチ会長は国際的な経験を持ち、イングランドサッカーへの理解も深い名将に対して高い評価を与えていると伝えている。

　思わぬところで争奪戦の的になったカペッロ氏。アメリカとイングランドで、大西洋を挟んだ名将の奪い合いに発展するかもしれない。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images