U-20日本代表「W杯グループリーグ査定」 出場18人を4段階評価、“死の組”突破の原動力は?

MF山田康太は、初戦でチームに大きな勝ち点1をもたらすゴールを奪った【写真:Getty Images】
MF山田康太は、初戦でチームに大きな勝ち点1をもたらすゴールを奪った【写真:Getty Images】

主将の齊藤未、山田は攻守にフル稼働

■東 俊希(サンフレッチェ広島)=◯
[2試合/180分出場・0得点]

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 エクアドル戦とイタリア戦に出場。初戦は守勢に回る時間が多く、得意の攻め上がりを見せることができなかったが、イタリア戦ではリスク管理をしながら積極的に前へ出るプレーを披露。ゴールには至らなかったが、セットプレーを含めて彼の左足は相手の脅威になっている。決勝トーナメントではゴールに絡みたい。

■鈴木冬一(湘南ベルマーレ)=◯
[2試合/102分出場・0得点]

 メキシコ戦では相手のエースであるFWディエゴ・ライネスと対峙。「飛び込まず、粘り強く」を意識し続けた対応で相手を自由にさせず、チームの無失点勝利に貢献した。また攻撃面では湘南仕込みの運動量を見せつつ、グッと前に出て鋭いクロスを供給。東との先発争いは影山監督を良い意味で悩ませているはずだ。

■三國ケネディエブス(アビスパ福岡)=△
[1試合/90分出場・0得点]

 最初の2試合はベンチで仲間の奮闘を見守ったなか、第3戦のイタリア戦でフル出場。自身の背後を狙うボールに反応が遅れ、対応に苦慮する場面も見られた。とはいえ、ハイボールの対応に関しては秀でたものを見せ、イタリアのFW陣相手に無失点で試合を終えられたことはポジティブに捉えていいだろう。

【出場なし】
喜田 陽(アビスパ福岡)

<MF>
■齊藤未月(湘南ベルマーレ)=◎
[3試合/270分出場・0得点]

 チームの大黒柱として攻守にフル稼働。世界の強靭なフィジカルを持つ選手たちに対して、自身の体格を上手く生かしつつ、かつ球際を恐れない気概を見せてボールを奪取している。また堪能な英語を使って試合中に審判と会話し、プレーや言葉でチームに自身の考えを伝える姿は、キャプテンとしての信頼感を感じさせる。

■山田康太(横浜F・マリノス)=◎
[3試合/269分出場・1得点]

 “ハマのプリンス”は3試合すべてに先発出場。初戦ではチームに大きな勝ち点1をもたらすゴールを奪った。巧みな技術や周りを生かすランニングだけでなく、今大会では90分間を通してハードワークを完遂。球際にも怯まずに戦う姿勢を前面に示して、グループリーグ突破の立役者の1人となった。

林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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