U-20日本代表の“闘将10番”、団結力の高まり強調 「50%の確率ぐらいで優勝できる」
中盤で不動の存在となっているMF齊藤未月 GL突破は「率直にうれしい」
U-20日本代表は現地時間29日、ポーランドで行われているU-20ワールドカップ(W杯)グループリーグ第3戦のイタリア戦に臨み、スコアレスドローの末にグループリーグ突破を決めた。主将を務めるMF齊藤未月(湘南ベルマーレ)は、「チームとしてここ(グループリーグ)を突破してからというのが一つ目の目標だったので、そこを突破できたのは率直にうれしい」と笑顔を見せつつ、「チーム一体となってやれている。そこが日本の一番の良さだと思う」とチームの団結力の高まりを表現した。
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決勝トーナメント進出を懸けてイタリアと対戦した日本は、序盤から積極的な攻撃を披露。前半11分にはFW田川亨介(FC東京)が負傷交代するアクシデントに襲われたが、ハプニングにも怯まず、日本は勝利を目指して攻め続けた。終盤は守備に重きを置くイタリアがリスクをかけない戦いを展開。最後までゴールネットを揺らすことができなかったが、スコアレスドローで勝ち点1を積み重ねてグループリーグ突破を決めた。
この日も中盤で精力的なプレーを披露した齊藤未は、「イタリアが僕たちの最初の勢いみたいなものに少し驚いたこともあって、前半はすごくチャンスが多かった。そういう意味では前半のうちに仕留めるべきだった」と、序盤に得点を奪えなかったことがドローの要因となってしまったと主張。一方で、引き分け狙いで来た相手に対して「そこで失点したら相手の思う壺だし、典型的な日本人がやられるパターンでもある。そこをゼロに抑えられたのは積み上げてきたものが一つ出たのかなと思う」と、失点せずに終えられたことには満足感を示した。
また立ち上がりのファーストシュートを放った場面については、「勝ちに行くというメッセージをチーム全体に浸透させる」ためだったと説明。そのうえで、勝利を得ることはできなかったが、「今日勝てずに悔しい気持ちで次に挑めるのは悪いことではない」と次を見据えた。
MF久保建英(FC東京)やMF安部裕葵(鹿島アントラーズ)、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)といった主力選手が招集外となったことで厳しい戦いが予想されたなか、2大会連続のグループリーグ突破を決めたU-20日本代表。「チームとしてここを突破してからというのが一つ目の目標だったので、そこを突破できたのは率直にうれしい」と笑顔を見せた闘将は、改めてチームの一体感を強調した。
林 遼平
はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。