無所属の川島がスコットランド移籍で合意 英メディア報じる
ダンディー・ユナイテッドへの加入合意と報道
現在無所属の日本代表GK川島永嗣がスコットランド1部のダンディー・ユナイテッドとの契約で合意に達したと英衛星放送「BBC」が報じた。英国での労働ビザの発行を待って、契約書にサインするのみと報じられている。
川島ば昨季限りでベルギーのスタンダール・リエージュを契約満了退団。その後、移籍先は決まらず、かつて元日本代表FW森本貴幸(千葉)が所属したイタリアのノバーラや日本代表FW岡崎慎司の所属するレスターで練習に参加し、調整を続けながら新天地となるクラブを探していた。
ダンディー・ユナイテッドのミクス・パーテライネン監督も「カワシマはチームに必要な経験をもたらしてくれる」と32歳のベテランGK獲得を歓迎。ただし、「自動的にファーストチョイスとなるわけではない」とチーム内では競争が待っていることも強調した。
リポートでも「カワシマ経験豊富なプロフェッショナルで、日本代表として70キャップを誇る(71試合出場)。これまでにメジャートーナメントを経験している。エイジが加入すれば、彼の経験が若いGKたちにとって大きな助けになる」と、その実績を高く評価されている。
日本代表としての川島は、2008年2月17日の東アジアサッカー選手権の北朝鮮戦でデビュー。以来、岡田武史監督、アルベルト・ザッケローニ監督、ハビエル・アギーレ監督、バヒド・ハリルホジッチ監督から信頼を受け、71試合に出場してきた。一方で、6月16日のワールドカップアジア2次予選のシンガポール戦に出場して以来、ハリル監督から所属チームが無いことを理由に招集を見送られていた。
ダンディー・ユナイテッドは第13節を終えたスコティッシュ・プレミアリーグで、2勝2分9敗の勝ち点8で最下位に沈む。ここから這い上がるためにも、経験豊富な川島に掛かる期待も大きいはずだ。1909年創設の歴史あるクラブで、過去にはリーグ優勝が1度ある。
加入が決まれば、海外でのプレーはベルギーに続く2カ国目となる。英語、イタリア語に堪能な川島は新天地への適応にも問題はないはずだ。また、スコットランドで日本人選手がプレーするのは、中村俊輔、水野晃樹(ともにセルティック)に続く3人目となる。
日本代表復帰を目指す守護神の新たな挑戦が始まろうとしている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images