なでしこジャパン、フランスW杯「予想布陣」 主将・熊谷の“相棒”とジョーカー役は?
ボランチは成長著しい杉田と三浦が注目 攻撃陣は菅澤を軸に相棒を使い分けか
昨年から今年にかけて、レギュラーポジションを掴んだMF杉田妃和(INAC)とMF三浦成美(ベレーザ)の2ボランチが成長著しい。2人とも「まずは代表に定着すること」(杉田)をテーマにして、自分の特徴を出しながら、足りない課題と向き合ってきた。
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壁に当たるごとに成長していく姿は、高倉監督が「毎回、課題は出ますけれども、次回までに何か修正してくる」と口にするモデルケースそのものだ。万全の状態が整うまで、MF阪口夢穂(ベレーザ)が無理をする必要もない。
サイドハーフは右にMF中島依美(INAC)、左にMF長谷川唯(ベレーザ)と機動力を誇る。これまで世界大会のメンバー入りに手をかけながら、涙を呑んできた中島は、バランス感覚のいいプレーヤー。ポリバレントな能力の持ち主で、このチームでも左右のサイドハーフとボランチを任されている。長谷川は若手で最も早く、チームに定着した。サイドハーフとトップ下それぞれで求められる役割を消化し、安定した働きを見せている。小柄なレフティー・MF籾木結花(ベレーザ)は、トップ下とサイドの高いポジションが定位置だ。
攻撃の軸になりそうなのが、FW菅澤優衣香(浦和L)、FW岩渕真奈(INAC)、FW横山久美(長野パルセイロ・レディース)の3人だ。女子アジアカップでは菅澤、岩渕をスタメンで起用し、終盤の勝負どころでジョーカーの横山を投入というパターンが目立った。高さとスピードのギャップを作るなら、日本の攻撃陣の中では上背があり、ポスト役もこなす菅澤に、岩渕、横山のどちらかを組み合わせるか。現在のコンディションを考えれば、菅澤と横山の2トップ、あるいはそのどちらかに籾木を組み合わせる形でスタート。戦況に応じて岩渕、またはFW小林里歌子、FW遠藤純のベレーザコンビ、追加招集されたFW宝田沙織(セレッソ大阪堺レディース)を送り込むという形になるだろう。宝田はトレーニングメンバーとして参加した国内直前合宿でも、その積極的な姿勢が目立っていた。
メンバー23名のうち、スタメン11人に入れるのは半数以下。選手はチームメイトとその出場機会を争いながら、同時にチームが勝ち上がるために、協力関係も築かなければいけない。クラブでも代表でも良い競争関係を作り出し、自身だけでなく、GKチーム全体の成長につなげている池田は、次のように語る。