チェルシーの命運を託す2人 アンチェロッティ&マケレレがモウリーニョの後任に急浮上
PSG時代もタッグを組む
低迷が続くチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督には、解任のうわさが流れ、多くの後任候補が取り沙汰されてきた。ペップ・グアルディオラ、ブレンダン・ロジャース、ロベルト・マンチーニらの名前が上がる中、英地元紙「デイリー・メール」は、カルロ・アンチェロッティ氏とクロード・マケレレ氏の元チェルシーコンビが新たな候補として急浮上したと報じた。
前レアル・マドリード監督のアンチェロッティ氏は、すでに名前が挙がった一人だ。現在フリーでチェルシーでの監督経験もあるため、即座に白羽の矢が立った。本人は今季中の現場復帰について否定しているが、チェルシーは、このイタリア人指揮官を待望しているようだ。
そして、マケレレ氏は2003年から08年までの5年間チェルシーでプレーした経験を持つ。モウリーニョ監督の下で、04-05シーズンと05-06シーズンのリーグ2連覇に大きく貢献。無尽蔵のスタミナと危機察知能力で相手の攻撃の芽を摘み取る守備的MFで、そうした役割のポジションを指す「マケレレ・ロール」という言葉も生まれたほどの守備の達人だ。11年にパリ・サンジェルマン(PSG)で現役引退し、指導者に転身。14年にはフランスのバスティアで監督としてのキャリアをスタートさせたが、その時はわずか6カ月で解任された。
2人はPSG時代にアンチェロッティ氏が監督、マケレレ氏がアシスタントコーチという立場で共に働いた間柄だ。モウリーニョ監督が解任という事態になれば、クラブに縁のある2人のタッグに“ブルーズ”再建の命運を託す可能性があるようだ。
11試合で早くも6敗。リーグ15位に低迷するチェルシーで、モウリーニョ監督は混迷を極めている。成績不振に加え、審判批判による罰金処分や退席処分といったネガティブな話題が先行し、一部では選手との関係にも亀裂が入ったと伝えられている。“スペシャル・ワン”を自認するカリスマに、チェルシーでの明るい未来は待っているのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images