浦和が契約解除、オリヴェイラ監督の功罪 「特別な試合」での強さと拭えなかった不安
開幕に向けたアプローチ段階で選手たちの口から不安、FW負傷で攻撃のアイデアも不足
今季で言えば、21日のACLグループステージ最終節となった北京国安(中国)戦の前になったリーグ戦の湘南ベルマーレ戦で大幅なターンオーバーを敢行し、北京国安戦では今季最高とも言えるハイパフォーマンスを発揮して3-0の勝利を収めている。
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一方で、リーグ戦での成績が安定していたかという点では疑問符が付いた。昨季も最終的にリーグでの成績は勝ち点51の5位だった。特に、下位6チームからの獲得勝ち点が非常に少なく、引き分けを悪くないと考えて臨んでくる相手に勝ち切れない点は最終成績に大きな影響を与えた。オリヴェイラ監督は折に触れて、昨夏の加入後にゴールを量産した後に負傷離脱したFWファブリシオの不在を嘆いたが、それを補う攻撃のアイデアを提供し切れなかったのは否定できないところだろう。
そして、今季の開幕前に行ったトレーニングキャンプではフィジカルを鍛えた反面、2次キャンプの最終日に1回しかトレーニングマッチを行わなかったことも特徴的だった。オリヴェイラ監督は「今季は70試合をする可能性がある」と、練習に時間を使いたかったという旨を話したが、大半の選手たちにとっては経験のないシーズンへのアプローチで不安を口にすることもあった。結果的に、シーズンのスタートから公式戦3戦未勝利という立ち上がりになったことで、悪いサイクルに足を踏み込んでしまった感はある。
また、全体的に主力メンバーを固定する傾向があり、敗戦後に連戦やコンディションについて言及することが多かったのも、少し印象が悪かったのかもしれない。今季のスタート前、新加入選手会見の後に中村修三GMが30人のチームというリクエストがあった旨を明かしていたが(実際には31人でスタート)、そこに含まれるセレッソ大阪から獲得の元日本代表FW杉本健勇のように出場機会をほとんど与えられていない選手もいた。
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