EL決勝開催地で思わぬ“余波” アーセナル、チケット売れ行き停滞で2000枚以上を返還
アゼルバイジャンという英国からアクセスの不便な地の開催でサポーターは遠征を敬遠か
プレミア独占となった今季の欧州最終決戦、そのファーストマッチとなるのがUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝、アーセナル対チェルシーだ。しかし、今回の開催地がアゼルバイジャンの首都バクーということが、思わぬ“不人気”を招いているのだという。
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英衛星放送「スカイ・スポーツ」によると、アーセナル側はUEFAから割り振られた6000枚のチケットのうち、3分の1以上にわたる2300枚のチケットが売れ残ったことにより、UEFA側に返還したのだという。また記事によると、チェルシー側も同じく6000枚中2000枚を返還した見込みだとしている。
お互いの本拠地の距離は14キロほど。長年しのぎを削ってきたライバル同士のマッチアップだというのに、チケットの売れ行きが伸び悩んでいる理由は開催地にある。アゼルバイジャンのバクーは、油田などの開発が進み“第2のドバイ”と呼ばれるなど経済的に急発展しているが、ロンドンから直線距離にして約4000キロも離れている。
ヨーロッパの最東端に位置し、ロンドンから飛行機の直行便もなく、平日開催。陸路で行くとした場合、鉄道なら何度も乗り換え、車で行くとしても数日以上が必要となる“辺境の地”である。それもあって、今回の観戦を敬遠したファンが多いと同局は見ている。
なおかつ政治問題によって、ある選手の欠場も確定している。アーセナルのアルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンだ。クラブ側と本人はアゼルバイジャンとアルメニアの政治的な緊張関係を懸念。アゼルバイジャンの英国大使とUEFA側が安全面を保証したにもかかわらず、欠場を決めたという経緯がある。
試合はチェルシーにも所属した元チェコ代表GKペトル・チェフにとっての現役ラストゲームになる一方で、ロンドンを熱く燃やす両クラブの現地サポーターは数少なくなることが予想される。欧州の東端で行われる“ビッグロンドン・ダービー”は、果たしてファイナルにふさわしい盛り上がりを醸し出すのだろうか。
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(FOOTBALL ZONE編集部)