「今回のチームは生き生きしてる」 なでしこ阪口夢穂に感じたレジェンド澤級のパワー
故障明けのなか、国内合宿最終日は体幹トレーニングとロードバイク中心のメニュー
なでしこジャパンのMF阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)と言えば、やはり2018年の女子アジアカップでの活躍だろう。フランス・ワールドカップ(W杯)の切符が懸かったグループリーグ最終戦、守備力の高いMF宇津木瑠美(シアトル・レイン)とコンビを組んで役割が明確になると、阪口の攻撃力が存分に発揮された。前線、そしてサイドの攻撃的ポジションに配された選手たちに、効果的なボールが供給されるようになり、日本の戦い方は劇的に改善。高倉麻子監督の体制下で、初めての公式大会優勝へつながった。
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チームの大黒柱と呼ばれるにふさわしいパフォーマンスを見せた阪口だが、その後、なでしこリーグの試合中に負った怪我で、昨季シーズン後半戦を棒に振る。今季も序盤の代表合宿には顔を見せたが、再び故障。以降、ピッチには立っていない。そんなコンディションを承知のうえで、高倉麻子監督はチームにとって欠くことのできないピースとして阪口を招集した。
26日の国内合宿最終日、千葉県内のトレーニング場には、はやる気持ちを抑えながら別メニュー調整を続ける阪口の姿があった。この日は、体幹トレーニングとロードバイクを中心にしたメニュー。「見ての通りです。(ロード)バイクに乗る姿もだいぶサマになってきました」と笑いを誘い、「状態は悪くないです」と語る。
合宿に先立って行われた取材の場で、高倉監督は「阪口は、初戦からは厳しいかもしれないが、そこに間に合わなくてもいい」というニュアンスの言葉を口にしている。期待されているのは、勝負どころで必要になるリーダーシップなどだ。焦る必要はまったくない。
「ピッチの外から見て分かることもあると思うので、自分が見て分かることがあればどんどんお声をかけていきたいと思っています。(周囲からしたら、それよりも)『早くサッカーしろ!』って感じですよね。もうちょっとお待ちを」(阪口)
開催国フランス入りを控え、気持ちは徐々にW杯モードになってきた。
「国内だとまだまだという感じです。現地に入ってから雰囲気が出てくるかなと思います。(女子W杯というのは)毎大会出場させていただいていて、いつもそうなんですけれど、チームの結束力というのが高まっていくのが感じていける大会なので、それは非常に楽しみにしています。(今回のチームが)これまでのチームと何が違うかといえば、若い選手が多い。すごい生き生きとしている。すごく楽しみです」