勝負強さが復活したユベントス 土壇場の決勝点でトリノダービーを制す

不振の王者 クアドラードが値千金の一撃

 不振にあえぐユベントスに代名詞とも言える勝負強さが戻ってきた。31日のリーグ第11節は、トリノとの“トリノダービー”。ユベントスは1-1で迎えた終了間際にコロンビア代表FWフアン・クアドラードの決勝ゴールで2-1の勝利を収めた。

 100年以上の歴史を持ち、これが232回目となったトリノダービーは、これまでの231試合でユベントス95勝、トリノ75勝、61の引き分けだった。前節のサッスオーロ戦でDFジョルジョ・キエッリーニが退場処分を受けて出場停止となったユベントスは、4バックシステムをチョイス。ユーティリティープレーヤーのシモーネ・パドインを右サイドバックに起用し、トップ下にMFエルナネス、2トップにFWアルバロ・モラタとFWパウロ・ディバラでスタートした。

 ところが、開始早々にユベントスのゲームプランが狂う。負傷からの復帰以来チームにダイナミズムを与えていたMFサミ・ケディラが前半10分と経たないうちに負傷。クアドラードを右ウイングに入れ、モラタが左ウイング、ディバラがセンターの3トップに変更した。

 そんなもやもやを晴らしたのが、新しい「10番」のMFポール・ポグバだった。右サイドからクアドラードがグラウンダーのボールを中央に送ると、ディバラがスルー。走り込んだポグバのトラップはやや浮いたが、走り込んだままの勢いで右足を振り抜くと、鮮やかなドライブシュートがGKの頭を越えてゴールへ。セリエA通算100試合出場を自らの先制ゴールで祝った。

 それでも、簡単に勝たせてもらえないのがダービーマッチだった。中盤で激しい潰し合いを見せたこのゲームはセットプレーの場面が多かった。そして後半6分、ゴール前やや左サイド20メートルほどの距離からトリノDFチェザーレ・ボボが右足で直接狙ったFKは、壁に当たって跳ね返った。それをボボが左足ダイレクトで振り抜くと、強烈なシュートは名手ジャンルイジ・ブッフォンの手の先をかすめるようにしてゴールに突き刺さった。トリノが1-1と試合を振り出しに戻した。

 

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