パク・チソン、韓国サッカーで「もどかしい」と感じることは? 自身の“悩み”も告白
母国でのイベントに出席 イギリスで「韓国との違いを学んだ」
韓国サッカー界のレジェンドである元韓国代表MFパク・チソン氏が20日、京畿道水原市にある水原法院総合庁舎で行われたトークイベントに出席し、2014年に現役を引退してからの生活ぶりなどさまざまな質問に答えた。韓国の経済紙「アジュ経済」が報じている。
05年から12年までイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドでプレーしたパク・チソン氏は、07-08シーズンにUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を経験。今季の同大会では韓国代表FWソン・フンミンが所属するトットナムが決勝進出を果たし、母国ではパク・チソン氏以来のCL制覇に期待が高まっている。6月1日に行われるリバプールとの決勝に向けて展望を問われた同氏は、「戦力ではリバプールが上だと思うが、トットナムに優勝してほしい。(ソン・)フンミンがプレーしているから」と、欧州で輝きを放つ後輩の活躍に期待を寄せていた。
続いて、韓国代表のワールドカップ(W杯)優勝の可能性について聞かれると、「我々もいつかW杯で優勝できるかもしれないが、奇跡が起こらない限り難しいと思う。W杯で優勝する他の国と同じレベルに到達することができれば、一抹の希望が生まれるだろう」と語った。
また、総合ニュースサイト「NEWSIS」は、トークイベントで語られたパク・チソン氏の現在の生活についても触れている。
現在、家族とイギリスで生活しているパク・チソン氏は、「さまざまなクラブを回りながら、欧州ではどのように選手を育成しているのかを見て、韓国との違いを学んだ。韓国の状況と比較して、どのようにすればいいかを考えている。早く発展する欧州と、そのスピードに追いつけない韓国の現実がとてももどかしかった」と、母国サッカーと欧州との成長スピードの違いを肌で実感していた。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。