チェルシーが14季連続CL出場に挑戦 モウリーニョの“ミッション・インポッシブル”

勝ち点70がライン

 ジョゼ・モウリーニョ監督率いるチェルシーは、まさに風前の灯だ。昨季のプレミアリーグ王者は10試合を消化した時点でリーグ15位と低迷し、来季は欧州の舞台でその姿を見ることはできないかもしれない。
 英衛星放送局「スカイ・スポーツ」によれば、プレミアリーグの歴史上、開幕10試合で勝ち点11というスロースタートからUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権圏内の4位以内に入ったチームは過去に例がないという。2003-04シーズンから13季連続で本戦出場を果たしているブルーズも、来季のCL出場については絶望的とも言える状況のようだ。
 
 これまで、序盤の停滞から逆転でトップ4入りを果たしたチームも存在する。1998-99シーズンのリーズ・ユナイテッドや2014-15シーズンのマンチェスター・ユナイテッドがそれに該当する数少ない例だ。それでも、この両クラブも開幕10試合で勝ち点13を獲得。今季のチェルシーは上回っている。
 過去5シーズン、プレミアリーグ4位のクラブの最終的な勝ち点を見ると、トップ4入りのためには、勝ち点70が一つの目安といえそうだ。昨季のユナイテッドが70、13-14シーズンと12-13シーズンはアーセナルがそれぞれ79と73で4位。11-12シーズンはトットナムの69、10-11シーズンもアーセナルで68だった。ここまで1試合平均でわずか1.1ポイントしか獲得していない今季のチェルシーにとっては長く、そして険しい道となるだろう。
 リーグタイトルの防衛は厳しい状況で、窮地に立たされたチェルシー。“スペシャル・ワン”を自称するモウリーニョ監督も解任の危機が迫っている。逆転でのCL出場権獲得。このミッション・インポッシブルを遂行し、なんとかその面目を保つことはできるだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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