「まるでヒューマンVARだ」 PK撤回にランパード監督が不満漏らす「完全な過ち」

ダービーのフランク・ランパード監督【写真:Getty Images】
ダービーのフランク・ランパード監督【写真:Getty Images】

ダービーはプレーオフ準決勝でリーズに敗戦 終盤のPK“取り消し”が物議を醸す

 英プレミアリーグ昇格を懸けた大一番で起きた判定が物議を醸している。現地時間11日に行われたチャンピオンシップ(英2部相当)のプレーオフ準決勝第1戦のダービー対リーズで、クレイグ・ポーソン主審がPK判定を副審の助言で撤回したことにダービーのフランク・ランパード監督が「まるでヒューマンVAR。理解できない」と不満を漏らした。英衛星放送局「スカイ・スポーツ」が報じている。

 問題のシーンはダービーが0-1とビハインドの状況で迎えた後半33分だった。細かくパスをつないで相手陣内攻め込んだダービーは、右サイドバックのDFジェイデン・ボーグルがペナルティーエリア内に走り込んだところへラストパスを合わせた。するとボーグルは守備に戻ったリーズMFジャック・ハリソンともつれる形でピッチに倒れ込んだ。ポーソン主審はペナルティースポットを指差し、ダービーのPKと判定した。

 しかし、リーズの選手は判定を不服として猛抗議。するとポーソン主審は副審と話し合った末に、PKを撤回した。リプレーを確認すると、ボールに近い位置に先に体を入れたのは守備に戻ったハリソンで、クリアしようとしたところにボーグルが背後からぶつかっているようにも見えるだけに、判定は際どいものだった。

 試合はリーズが1-0で勝利を収め、準決勝第2戦に向けてアドバンテージを得た。しかし、試合後に収まりがつかないのはダービーのランパード監督だ。明らかなPKかどうかは分からないとしたうえで、ビデオ判定もないなかで主審が副審の助言で判定を覆したことに「理解できない」と不満を漏らした。

「あれがPKだったかどうか確信はない。あれはどちらとも取れる場面だったと思う。レフェリーは一度PKを与えたが、ラインズマン(副審)がPKではないと決定したんだ。あれではまるでヒューマンVARだが、実際のVARでは判定が覆るのは(誤審が)明らかで、ハッキリとしたチャレンジがあったときだけだ。今回はそうではない。理解できないよ」

 ランパードはこのように語っている。「私はあれが明らかにPKだったと言うためにここにいるわけではない」とし、あくまで判定が覆されるまでのプロセスに問題があったと指摘。「ラインズマンが決定を下し、それをレフェリーが受け入れたことは完全な過ちで、理解できない」とポーソン主審を批判した。

 ダービーは現地時間15日、1点のビハインドを背負ってアウェーでの第2戦に臨むことになる。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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