長谷川唯×清水梨紗、なでしこ“22歳コンビ対談” 初のW杯で描く「理想のシナリオ」

W杯に向け意気込みを語った【写真:高橋学】
W杯に向け意気込みを語った【写真:高橋学】

「戦いながら成長したい」(長谷川)、「私たちは常にチャレンジャー」(清水)

――4月の欧州遠征は、W杯開催国フランス(FIFAランキング4位/3大会連続4回目)に1-3、ドイツ(同2位/8大会連続8回目)に2-2という結果でした。本大会初戦まで残り約1カ月、世界の強豪国との対戦を経ての現在地をどう見ますか?

清水「私は“対ヨーロッパ”に関してU-17からなでしこの間が空いたので、最初は迫力にびっくりしました。対処法もある程度見えてきたなかで、フランス戦ではそれがまた覆って、今までの自分の考え方だけだと対応しきれない部分があった。今から短期間で新しい技を覚えることはできないので、コンディションを上げるのが最優先事項だと思います」

長谷川「1カ月で何ができるかと考えれば、日本人選手が相手だったら大丈夫なプレーを、『海外の選手だったら』と置き換えてプレーしたり、意識やコンディションを高めるのが大事かなと。課題だらけのまま本大会を迎えますが、よく言えば伸びしろがたくさんあると思うので、戦いながら成長していきたいです」

――W杯での目標を訊かせてください。

長谷川「もちろん目標は優勝ですけど、そんなに簡単ではないとも感じています。上を見過ぎずに目の前の試合を戦っていって、最後に結果がついてくればいいですね。個人的にA代表で初めてのワールドカップになるので、できることばかりではないかなと。できなかったことを自分でしっかり見つけられるような大会にして、なでしこのサッカーを継承していきたいと思います」

清水「全部凝縮されました(苦笑)」

長谷川「じゃあ、個人的な目標は?」

清水「えっ、うーん……。サイドバックの私が相手に負けないことが、守備に関してキーポイントになってくると思います。フランス戦はスピードやクロスの対応で後手を踏んでしまったので、試合に出たら目の前の相手に負けない粘り強さを見せたいです。私たちは常にチャレンジャー。怖いもの知らずの部分を前面に押し出していくつもりです」

[PROFILE]
長谷川唯(はせがわ・ゆい)
1997年1月29日生まれ、宮城県出身。日テレ・ベレーザ所属。豊富な運動量と抜群のテクニックを誇るなでしこジャパンの攻撃の核。2014年のU-17女子ワールドカップでは日本の初優勝に貢献し、17年3月のアルガルベカップでA代表デビューを果たした。日本女子代表通算35試合6得点。

清水梨紗(しみず・りさ)
1996年6月15日生まれ、兵庫県出身。日テレ・ベレーザ所属。激しいアップダウンと豊富な運動量でサイドを活性化する万能型サイドバック。世界大会は2012年のU-17女子ワールドカップを経験(ベスト8敗退)。18年2月のアルガルベカップでA代表デビューを果たした。日本女子代表通算23試合0得点。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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