“10番”阪口夢穂、今季公式戦ゼロで挑むW杯への悲壮決意 「自分のすべてを懸けて臨む」
2018年に負った大怪我を乗り越え、自身4度目のW杯へ「いろいろ思うところはある」
「少し怪我で抜けていますけど、10番は基本的には空けて待っている状況」
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2018年最後の実戦となった国際親善試合ノルウェー戦(11月11日/4-1)のなでしこジャパン(日本女子代表)メンバー発表会見で、高倉麻子監督は背番号10が空いている理由を“阪口待ち”だと説明していた。そして、10日に発表されたフランス女子ワールドカップ(W杯)のメンバー23名の中に、MF阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)の名前はしっかりと刻まれていた。2011年の世界一を知り、自身4度目のW杯に挑むベテランボランチは、大怪我を乗り越えての選出に「自分の持っているすべてを懸けて臨む覚悟」と決意を語った。
8大会連続8回目のW杯出場となるなでしこジャパンは、10日に本大会の登録メンバー23人を発表。主将のDF熊谷紗希(リヨン)、DF鮫島彩(INAC)、FW岩渕真奈(INAC)ら2011年ドイツ大会の優勝と15年カナダ大会準優勝メンバーらが順当に選ばれた一方、33歳のMF川澄奈穂美(スカイ・ブルーFC)、MF猶本光(フライブルク)、FW田中美南(ベレーザ)らは落選となった。高倉監督はなでしこリーグ3年連続得点王の選外とともに、怪我で実戦から遠ざかっている阪口を選出する決断を下した。
阪口は世界一を経験したメンバーで、実力的には日本女子サッカー界で依然としてトップクラスの選手だ。しかし、2018年4月、女子アジアカップで優勝を決めた後のリーグ戦で右膝前十字靭帯と内側半月板を損傷し、長期離脱を余儀なくされた。今年の元日に行われた皇后杯決勝の終了間際にピッチにこそ立ったが、ベレーザでは今季も別メニュー調整が続き、公式戦にはベンチ入りもしていないなかでの選出に、阪口は思いを口にする。
「試合に出ていないにもかかわらず選出して頂いて、いろいろ思うところはあります。もちろん、皆さんもいろいろ思うことがあるかもしれません。本来ならば、ベレーザでの試合に復帰して代表に行くのが正しいかもしれませんが、チームで復帰することよりも、ワールドカップのためにコンディションを調整させていただいているチームに感謝しています」