レギュラー奪還に猛アピール サウサンプトン吉田がリーグ杯で左足ミドル弾
サイドバック起用にも意欲的
サウサンプトンの日本代表DF吉田麻也は、リーグカップ4回戦のアストン・ビラ戦に右サイドバックとして先発出場した。吉田は、後半6分にエリア外から強烈な左足のミドルシュートを突き刺し、チームに貴重な先制点をもたらした。後半32分にはFWペッレがボレーシュートで追加点を挙げ、チームは2-1で勝利。今季のリーグカップでは、この4回戦でマンチェスター・ユナイテッドやアーセナル、チェルシーという強豪が軒並み敗退する波乱が続いている。サウサンプトンは3回戦でMKドンズを6-0で粉砕したのに続く勝利を収め、8強入りを決めた。
後半開始早々、敵陣でパスカットすると、MFウォード=プラウズとパス交換で中央へ侵入。左足のシュートでネットを揺らし、会場が一気に湧き上がる。吉田もウオーミングアップ中のチームメートの元へ駆け寄り、抱き合って喜びを爆発させた。失点につながる痛恨のバックパスを犯すなど、2-3で敗戦した9月20日のマンチェスター・ユナイテッド戦以降、プレミアリーグでは4試合スタメンから遠ざかっていた吉田にとっては貴重なアピールの場となるカップ戦で結果を残した。
身長189センチと長身DFにとって、セットプレーからのヘディングシュートは武器の一つだが、エリア外、それも利き足ではない左足でのミドル弾となれば非常に珍しい一撃。夏にイングランド代表経験のあるDFスティーブン・コールカーとオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクが加入した本職のセンターバックでの出場機会は減ったが、サイドでの起用にも「自分に限界をつくりたくない」と意欲的にチャレンジしている。
プレミアリーグで日本人として最多出場記録を持つ吉田、指揮官に新たな強みをアピールし、レギュラー再奪取を目指す。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images