なぜ3年連続得点王FW田中美南が落選? なでしこW杯メンバー選外理由を指揮官吐露
6月にフランスでW杯開催、昨季リーグMVPと得点王をダブル受賞のFW田中が選外
日本サッカー協会は10日、6月に行われるフランス女子ワールドカップ(W杯)のなでしこジャパン(日本女子代表)登録メンバー23名を発表。昨季なでしこリーグMVP(最優秀選手賞)を初受賞し、3年連続得点王に輝いた日テレ・ベレーザの24歳FW田中美南が落選の憂き目に遭ったなか、高倉麻子監督が選外の理由について明かした。
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現在FIFAランク7位の日本は、6月の女子W杯で3大会連続の決勝進出、2大会ぶりの頂点を目指すなか、グループリーグでアルゼンチン、スコットランド、イングランドと対戦する。
この日発表された23人の登録メンバーでは、主将のDF熊谷紗希(リヨン)をはじめ、DF鮫島彩(INAC神戸レオネッサ)、FW岩渕真奈(INAC)、MF長谷川唯(日テレ)らが順当に選出された一方、MF川澄奈穂美(スカイ・ブルーFC)やMF猶本光(フライブルク)らが落選した。
選外メンバーの中で注目を集めたのが、昨季なでしこリーグ4連覇を果たした日テレのエースFW田中だ。昨季、自身初のMVP受賞とともに、3年連続得点王に輝いてダブル受賞で脚光を浴びたアタッカーがW杯メンバーから漏れる形となった。
高倉監督は会見のなかで攻撃陣の選考理由について「オンで武器を発揮できる選手と、オフで戦える選手、両方で戦える選手があると思うが、選んだ選手たちはどの組み合わせでも何かを作りだせるのではないかと期待させる選手たちが多い」と言及。さらにコンビネーションでの打開を想定していると口にした。
「劣勢な試合でも、3人、4人がコンビネーションを作った時に、鉄のディフェンス、大きな選手たちを翻弄できる崩しができるのではないかというのが楽しみであるし、その能力を持ち合わせていると思う」
続けざまに指揮官は田中の落選について「名前が出た田中選手の得点力も大きな期待を持っていたが、考えた結果としてこの選手たちを選んだ」と吐露。田中が備える得点力は大きな魅力だったものの、選出メンバーたちのコンビネーション能力が上回ると判断したようだ。
明暗分かれる形となったメンバー発表を終えて、高倉監督は「優勝を目指して臨みたい」と宣言。2011年大会以来、2度目のW杯制覇を目指すなか、なでしこジャパンのプレーに注目が集まる。