本田が失った“自分の家” ミラン指揮官、FW陣復帰後は4-4-2固定を明言

さらに厳しい立場に

 また、同紙は「本田と特にスソは、4-4-2になると出番が少なくなる」とも分析している。現在、3トップの右ウイングを務めているFWアレッシオ・チェルチは、「4-3-3と4-4-2は自分にとって大きな差はない」と発言。一方で、中盤が横に並ぶ4-4-2システムにおける本田の立ち位置はかなり微妙な状況にある。

 現状では、左MFで有力なレギュラー候補は、本田とトップ下を争っていたイタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラだ。右利きで中央に進出するプレーを得意とするボナベントゥーラの逆サイドに、左利きで中央に入ってプレーしたがる本田を入れると、2トップということも相まって中央が大渋滞になる可能性が高い。現状の選手起用における優先順位と戦術的なバランスを考えても、本田がかなり厳しい立場に立たされることが予想される。

 スタメンから外された10月4日の第7節ナポリ戦後、「ストラクチャー(構造)から見直すべきだ」、「選手に責任があると語っている時点でナンセンス」といった強い発言に打って出た本田だったが、そこから負のスパイラルに陥ってしまっている。自身の特長を生かせるポジションが次々にチームから失われていく中、ミラン3シーズン目となった背番号「10」は存在感を示すことができるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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