浦和が自力でのACL16強進出へ望み 興梠&武藤の殊勲弾でブリーラムを2-1撃破
灼熱のアウェーで貴重な勝利、最終節で北京国安と決戦へ
追い詰められた浦和レッズが、灼熱のタイで意地のグループステージ突破まであと1勝とした。7日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第5節、ブリーラム・ユナイテッドとの一戦は、前半に2トップが挙げた2得点で2-1の勝利を収めた。
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浦和はDFマウリシオがこの試合の登録から外れ、DF岩波拓也が3バックの中央に入った。他は3日のJ1リーグ第10節ジュビロ磐田戦(0-1)と同じメンバーが並んだ。一方のブリーラムは、Jリーグの6クラブでのプレー経験を持つFWペドロ・ジュニオールが前線に君臨した。
試合はいきなり浦和のエースが動かした。前半3分、MFエヴェルトンが中盤で前を向くと相手DFの間にポジションを取った興梠に正確なパスを供給。これを受けて前を向いた興梠は、右足でゴール左に流し込むようなシュートを決めて先制点をもたらした。興梠はこれがACLでの通算20得点目の節目となり、日本人最多得点記録を更新した。
浦和はその後もMF山中亮輔のFKが2度にわたって枠内を強襲するも、セーブされるというチャンスが続いたが、逆に警戒していた相手エースに一発を食らう。同13分、左サイドでMF長澤和輝と山中でボールをつなごうとしたところで失うと、相手FWペドロ・ジュニオールがドリブルで進出。山中のいたスペースに駆け上がってきた味方とワンツーをすると、ゴール正面から左足で難なく決めて同点。浦和はあっさりとリードを手放してしまった。
それでも同23分、浦和は興梠がバイタルエリアにボールを入れるとこぼれ球にエヴェルトンとFW武藤雄樹が素早く反応し、前を向いた武藤が左足シュートを流し込んで勝ち越しに成功。今季は負傷で出遅れていた武藤は、これが公式戦の初ゴールになった。現地時間18時の試合開始時点でも気温35度を超える猛暑のなか、浦和はボールを持たせる時間やスローなポゼッションを織り交ぜるなど、スタミナを考慮するような姿を見せながらも前半を2-1でリードして終了した。
後半の立ち上がりは引き分けでも敗退が決まるブリーラムの攻撃的な姿勢でペースを握られたが、10分が過ぎた頃から浦和がゲームを落ち着かせた。するとブリーラムは同15分を前後して2枚代えを行い、突破の条件となる勝利に向けてペースを奪い返す一進一退の試合展開になった。
そうしたなかで浦和は同25分、エヴェルトンからペナルティーエリア内の右サイドに抜け出した武藤にスルーパスが通り、中に戻したボールをゴール正面から長澤が狙う決定機を迎えたが、長澤のシュートはクロスバーの上に飛んだ。さらに同31分にも山中のアーリークロスを興梠がゴール前でフリーになるチャンスを迎えたが、こちらもGKの上を越える狙いもキックミス。勝負を決める一撃とすることができなかった。
嫌な流れを抱えた試合終盤になった浦和だが、なんとか残り時間で失点をせずに試合を終わらせて勝利。5節を終えて2勝1分2敗の勝ち点7として、グループステージ突破に望みをつなぎ、最終節では北京国安(中国)をホームに迎え撃つ。
(FOOTBALL ZONE編集部)