GK大国イタリアに新星誕生 名門ミランの「ブッフォン2世」がセリエAのGK最年少出場記録を達成

白星を掴むも”GKサイド”を破られ失点

 ミランは、今季のスタートから元スペイン代表GKディエゴ・ロペスがレギュラーを獲得していた。ベンチには、元イタリア代表GKクリスティアン・アッビアーティも控える。その2人をベンチに座らせ、ドンナルンマがピッチに立った。シニシャ・ミハイロビッチ監督は、起用の理由を衛星放送局「スカイ」でこう語っている。

「技術的な選択だ。ディエゴ・ロペスに対しては大きなリスペクトを持っているが、ここ数週間で最高の少年を見て、彼にチャンスを与えることにした。私はプレーの良し悪しだけを見て、年齢を見てはいない。ドンナルンマは、今この瞬間に私に最も自信を与える存在だった。レギュラー? 様子を見ようじゃないか」

 試合開始前の時点でリーグ開幕から8試合連続失点で、失点数もリーグワースト2位。もちろん、それはロペスだけの責任ではないが、トレーニングでの動きなどを見ての判断だったと語っている。

 しかし、本家ブッフォンのようにデビュー戦を無失点で終えるわけにはいかなかった(ブッフォンのデビュー戦は0-0)。1-0で迎えた後半8分、サッスオーロの左利きのテクニシャンであるドメニコ・ベラルディに、中央やや右サイド25メートルほどの位置から直接FKを決められた。

 4本の指を立ててニアサイド寄りに4枚の壁を立たせたドンナルンマだが、ベラルディの助走の最後で壁の上を超えるボールを予測するステップを踏んだ。しかし、ベラルディの選択はファーサイド。巻き込むようなカーブの掛かったボールに逆を突かれたドンナルンマは、触ることができずに失点してしまった。イタリアでは、この場合のファーサイドは「GKサイド」として考えられる。つまり、失点に対して大きな責任を負う状況にある。

 

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