韓国で“元Jリーガー”の涙に再脚光 慶南MF邦本、地元紙が注目「ネームバリュー急騰」
“日本凱旋”を果たした4月のACL鹿島戦で決勝ゴールを決め、ACL初勝利の立役者に
韓国1部・慶南FCのMF邦本宜裕は、4月24日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第4節鹿島アントラーズ戦(1-0)で決勝ゴールを決め、クラブにACL初勝利をもたらした。その活躍により、地元では“邦本”の名前がバズっているという。
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邦本は浦和レッズユースから2015年にアビスパ福岡へ加入してJリーグデビュー。翌年には主力クラスまで上り詰めたが、契約条項に違反する秩序風紀を乱す行為があったとして17年に福岡との契約解除が決定。無所属の期間を経て、18年に韓国へ渡った。
韓国移籍後初めて日本のクラブと対戦した4月9日のACLグループステージ第3節・鹿島戦(2-3)は、後半11分にゴール前へ鋭いクロスを左足で入れると相手のオウンゴールを誘発。同26分には、CKからMFジョーダン・マッチの右足ボレー弾をアシストした。
そして、初の“日本凱旋ゲーム”となった同24日の鹿島とのリベンジマッチでは、2ボランチの一角で出場。スコアレスで迎えた後半18分、マッチの右サイドからのクロスを、ファーサイドから走り込んできた邦本がダイレクトで合わせて先制ボレー弾を決めた。これが決勝点となり、慶南が前節で鹿島に敗れた雪辱を果たした。
殊勲の邦本は、マン・オブ・ザ・マッチに選出され、試合後には目を潤ませ、ユニフォームで涙を拭う場面が映し出されていたが、韓国地元紙「慶南道民日報」は「邦本の涙をもう一度」と見出しを打ち、舞台裏について触れている。
記事によれば、邦本の友人が試合で情熱な応援を見せ、“タカ”と泣く様子が慶南から敵地・鹿島に足を運んだ韓国ファンに目撃されていたという。そして、「邦本も友人の前で涙をこぼした」と記されている。
邦本は18年当時、韓国サッカー界にとって「2度にわたり、プロサッカーチームから放出されたということ以外には、具体的なことが知られていない」存在だったが、ACL初勝利をもたらした活躍も手伝い、ヒーローとして注目度が増しているようだ。
「今、慶南FCのキーワードは『邦本』に集約される。慶南にACL初勝利をもたらした邦本のネームバリューが急騰している」
ACLグループステージ4試合を消化して、山東魯能(中国)、鹿島に続いて3位につける慶南。クラブ史上初の決勝トーナメント進出を果たすには、邦本の活躍が不可欠になりそうだ。