「爪痕を残したい」 浦和FW汰木康也、リーグ初出場で“ドリブラーの系譜”に名前を刻む
エースFW興梠も認める能力 「あいつはドリブルで流れを変えてくれる」
汰木のACLでの出場のうち、2回は興梠との交代だった。そして、同じピッチに立った1回も6分間とアディショナルタイムのみ。そのため、興梠も「初めてかな、一緒に出たの」と話すほどだ。それでも「嬉しく思うし、あいつはドリブルで流れを変えてくれるとあらためて思いましたね」と、その能力を高く買っている。
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一方の汰木もまた「かわいがってくれている先輩なので、出番がない試合でもベンチから慎三さんの動きは見ていて、出たらドリブルではがしてスルーパスとか、慎三さんに合わせるイメージはしていました」と話す。そうしたものが、結果につながる形になった。
汰木が背負う「24番」は、MF関根貴大やFW原口元気といったドリブラーが着けてきた番号だ。また、新加入選手会見の際には中村修三GMが「永井(雄一郎)に似ているんですよ」と、かつて浦和で活躍した元日本代表FWに例えた。伝統的にドリブラーを好む浦和サポーターの期待は「ドリブルすると、ワッと盛り上がってくれる」と汰木も感じている。オリヴェイラ監督も「先制した後もボールをキープしてタメを作ってくれて、常にカウンターを狙ってチャンスを作ってくれた」とそのプレーを称えた。
浦和の今季は、前半は特に守備を固めて後半に勝負を掛けるパターンが定着してきている。浦和に流れるドリブラーの系譜を受け継ぎ、まずは“スーパーサブ”としての地位を確立していきそうなニューカマーは、敵陣を一気に切り裂くドリブルで浦和サポーターの心をがっちりと掴んでいきそうだ。