モンテネグロ、人種差別行為で無観客1試合と罰金も… 被害の英代表DFが甘い処分に苦言
モンテネグロサポーターの人種差別行為が発覚、DFローズ「厳しい罰とは思えない」
UEFA(欧州サッカー連盟)は今年3月に行われた欧州選手権(EURO)2020予選のモンテネグロ対イングランド戦で、サポーターによる人種差別行為があったとしてモンテネグロに無観客試合1試合と罰金処分を下した。これに対し、イングランド代表DFダニー・ローズ(トットナム)は「厳しい罰だとは思わない」「恥ずべきこと」と処分の甘さに苦言を呈している。
今年3月26日、2020年に開催される欧州選手権予選の第2戦でイングランドは敵地に乗り込み、5得点を奪って快勝した。しかし、試合中にモンテネグロのサポーターからFWラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)やFWカラム・ハドソン=オドイ(チェルシー)、ローズら黒人選手への人種差別的なチャントが行われたことが発覚していた。また、モンテネグロのサポーターはそれ以外にも発煙筒の使用や、ピッチへ物を投げ入れる等の不正行為が行われていた。
これを受け、UEFAはモンテネグロに対して、次のホームゲームを無観客試合にすることと、罰金2万ユーロ(約250万円)の処分を科した。しかし、これに対して被害者当人であるローズは英衛星放送局「スカイ・スポーツ」で「十分に厳しい罰だとは思えない」と語り、ショックを隠しきれない様子だ。
「驚いてはない。ただ、恥ずべきことだ。そして、僕らはくじけずに生きていくしかない。少しショッキングなことだが、今僕にできることはない。あの場所でもうプレーすることがないことを願うよ」
ローズは処分を聞いた当初、「言葉を失った」という。それでもそれ以上に訴えを起こすことはできないもどかしさを抱えながら、人種差別がなくなることをひたすらに願っていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)
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