「彼が歴史上最高の選手かどうかは…」 元アルゼンチン代表監督、自身の“メッシ論”語る

かつてアルゼンチン代表を率いたサンパオリ監督(左)がメッシ(右)について語った【写真:Getty Images】
かつてアルゼンチン代表を率いたサンパオリ監督(左)がメッシ(右)について語った【写真:Getty Images】

南米各国の代表監督を取り巻く環境にも言及 「選手と十分に話す時間も取れない」

 世界トップレベルの選手といえど、チームが変われば力を発揮できなくなることもある。5度のバロンドール受賞を誇るバルセロナFWリオネル・メッシでさえも、アルゼンチン代表ではタイトルに手が届かず、母国では批判の的となっている。かつてアルゼンチン代表を率いたホルヘ・サンパオリ監督は、そんなメッシの“二面性”について語った。英紙「デイリー・ミラー」が報じている。

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 サンパオリ監督はチリ代表で2015年の南米選手権優勝を果たすなど結果を残し、2016年にはスペインのセビージャで指揮を取った。そして翌年にはアルゼンチン代表監督に就任。しかし、ロシア・ワールドカップ(W杯)でベスト16敗退に終わるなど結果を残せず、就任からわずか1年ほどで解任の憂き目にあった。

 メッシを中心としたチーム作りが裏目に出て、選手と良好な関係を築けなかったと言われているサンパオリ監督。昨年末からブラジルの名門サントスで指揮を執る59歳は、代表とクラブでは別人のようなパフォーマンスになるメッシについて改めて語った。

「私は世界最高の選手(メッシ)を指導した。だが、彼が歴史上最高の選手かどうかは分からない。なぜなら彼はヨーロッパで600得点以上を決め、あらゆる記録を破っているが、母国では批判を浴びているからだ。彼だって1人の人間だ。アルゼンチンのファンは、バルセロナファンのようにはメッシのパフォーマンスを楽しむことができていないんだ」

 サンパオリ監督はメッシがアルゼンチン代表では苦しみながらプレーしていたと語っている。また、辛酸を舐めたロシアW杯当時のことも振り返ると、監督自身にも悩みがあったと打ち明けた。

「南米の国の代表監督を続けていくのはほぼ不可能だ。なぜなら我々のベストプレーヤーたちはヨーロッパでプレーし、十分に話す時間も取れない。我々が希望や、フィロソフィーといった価値観を植え付ける時間は本当にわずかしかない」

 チームのほとんどが“海外組”というなかで、チームの完成度を高めることは極めて難しかったのだという。息の合った組織を構築するまでには至らず、さすがのメッシもそんな状況では輝くことができなかったようだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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