「もっと上に行けるように…」 レアル15歳中井卓大、“白い巨人”で磨かれた人間性
決勝でFC東京に敗れて涙の準優勝 同僚FWマーニャスは「人柄がとても良い」と称賛
レアル・マドリードの下部組織カデーテA(U-16)に所属する“ピピ”ことMF中井卓大は、16歳以下の国際親善大会である「U-16キリンレモンCUP」で主力としてプレー。21日に行われた決勝でFC東京にPK戦の末に敗れて連覇こそならなかったが、中井の行動と言葉から感じさせたのは人間性の成長ぶりだ。
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約1000人を収容できる柳島スポーツ公園。レアルの試合になるとその席がほぼすべて埋まるどころか、ゴール裏にあたる芝生で観戦する観客が出るほどの盛況ぶりだった。そして中井らレアルの選手が移動するたびに二重、三重もの人垣ができる。“ピピ”に対する注目度が昨年以上に高まっていると感じさせた。
そんな熱を帯びた会場の関係者席から、熱いチャントが響き渡った。
「Vamos! Chicos!」
日本語に直訳すれば、「行け! 男の子たち!」。クロアチア代表MFルカ・モドリッチやスペイン代表DFセルヒオ・ラモス、そして下部組織出身のスペイン代表MFルーカス・バスケスらが所属するトップチームが“大人”ならば、U-16世代のこのチームが“子供”という見方になるのは自然だろう。
その一方でピッチ上でのプレー、そして試合後のコメントは大人びていた。
「マドリードのサッカーはお互いに尊重し合うことと、戦術とテクニックをより磨くこと、洗練することを意識するようにしています」
準決勝で先制ゴールを奪ったFWマーニャスは、その後の囲み取材で「マドリードで教えられていることは?」との質問にこう答えるとともに、触れたのは中井の人間性についてだ。
「ピピはピッチの中で本当に良い選手で、プレースタイルもとてもいいです。そしてピッチの外でも人柄がとても良くて、みんなで仲良くやっています。スペインにいる時も遊びに行ったりしますし、良い関係でいます」