唯一無二の人生を求めて― なでしこFW永里が語る、女子選手の“キャリアの築き方”

自身のやりたいこと、伝えたいことを実現していくための手段の一つとして会社を立ち上げた【写真:Football ZONE web】
自身のやりたいこと、伝えたいことを実現していくための手段の一つとして会社を立ち上げた【写真:Football ZONE web】

「私の人生は大半の女子サッカー選手が目指せない道。でも、これが普通になったら…」

 もっとも、永里は「私の生き方は参考にしないで」と笑う。「誰もがそうすべきとは思わない」理由は、人生は十人十色だからだ。だからこそ、「もっと自分自身と対話してほしい」とメッセージを送る。

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「こういう道もあるよ、という一つの生き方を示せているのかは正直分かりません。結局、自分自身がどこで何をやりたいか。日本にいると、どうしても自分の感覚と向き合う環境が作りづらいですが、海外では必然と自分との対話になるので、自分を深いところまで知ることができる。現状、私の人生は大半の女子サッカー選手が目指せない道だと思います。でも、こういう人生を歩めるのが普通になったら、女子サッカーの世界も環境が変わっていく気がします」

 誰も歩んだことがない道へ――。永里は「人生の一部」であるサッカーを通して、今日も自分を表現する。

[PROFILE]
永里優季(ながさと・ゆうき)

1987年7月15日生まれ、神奈川県出身。168センチ。日テレ・ベレーザ―ポツダム(ドイツ)―チェルシー(イングランド)―ヴォルフスブルク(ドイツ)―フランクフルト(ドイツ)―シカゴ・レッドスターズ(米国)―ブリスベン・ロアー(豪州)―シカゴ・レッドスターズ。日本女子代表通算132試合58得点。2011年のなでしこジャパン世界一を知る日本女子サッカー史上屈指のストライカー。2017年6月、株式会社ライデンシャフトを設立し、CEOとなる。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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