唯一無二の人生を求めて― なでしこFW永里が語る、女子選手の“キャリアの築き方”
現役選手にして会社を設立 セカンドキャリアを見据え、“サッカー以外の何か”を追求
もちろん、すべての場所で能力を発揮して活躍できる保証はない。ただ、それ以上に海外では新たな環境に飛び込んで経験を積むことで、得られるものが大きいという。
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「試合に出られないなかで、その状況を自分で打ち破ろうと頑張るのも、一つの選択肢だと思います。とはいえ、やはり打席に立たないと経験値は上がっていかない。ある程度主要リーグは経験したので、今はオファーがあったら行くスタンスで、あとは自分が行きたいか、そこが新しい場所なのかどうか、ですね。サッカー人生は短く、その後の人生は長い。そう考えると、誰も歩んでいないような道を選択した方が有利に働くかなと」
誰も歩んでいないような道――。そんな思いから永里は2017年、現役選手にして会社のCEOとなった。ドイツ語で“情熱”を意味する「Leidenschaft(ライデンシャフト)」は、スポーツ・サッカーアカデミーの設立を企画・計画するなど、自身のやりたいこと、伝えたいことを実現していくための手段の一つとして立ち上げられた。当然、彼女は視線の先に、近年スポーツ界で注目を集めるセカンドキャリアを捉えている。
「サッカー一筋だった人がそれを辞めた時、じゃあ何をしよう……、と悩む人が大半だと思います。新しいものに触れて、自分が何に興味があるのかを知っていかないといけない。現役生活を終えてからすぐにセカンドキャリアに移れるかと言ったらそれはすごく難しいし、サッカー以外に好きなことを探す期間があっての次のキャリア。引退後ではなく、サッカーを続けている間に探せばいいというのが今の私の考えです。なんか違うなと思ったら止めればいいので(笑)。“前倒し”にしているイメージですね」