唯一無二の人生を求めて― なでしこFW永里が語る、女子選手の“キャリアの築き方”
9年間で海外4か国、計6クラブでプレー モットーは「行きたいと思ったところに行く」
日本女子サッカーにおいて、プロ選手は一握りしかいない。日中に仕事をこなした後、チーム練習に参加する“掛け持ち”も少なくないのが現状だ。“サッカーで生きる”のが難しい環境において、どのような道を進んでいくべきか。なでしこジャパン(日本女子代表)のエースとして活躍した経験を持ち、海外に飛び出して計4カ国でプレーしてきたFW永里優季(シカゴ・レッドスターズ)に女性アスリートの在り方について訊いた。
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2001年に中学2年生で日テレ・ベレーザのトップチームに登録された永里。高校生となり瞬く間に頭角を現すと、16歳で日本女子代表に選ばれ、2007年には女子ワールドカップ(W杯)を経験した。2010年にドイツの女子ブンデスリーガ1部ポツダムへ移籍し、22歳でプロ選手生活をスタート。日本人選手として初めてUEFA女子チャンピオンズリーグを制覇し、2012-13シーズンにはブンデスリーガ得点王に輝いた。その後、イングランドのチェルシー、ドイツに戻ってヴォルフスブルクとフランクフルト、アメリカのシカゴ・レッドスターズ、オーストラリアのブリスベン・ロアーと9年間で海外4か国、計6クラブでプレーしてきた。
永里は「私の生き方は参考になるかは分からないですけど」と前置きしつつ、キャリアの岐路での選択基準についてこう語る。
「ステップアップを考える際、男子であればやはりヨーロッパ。最高峰への道筋が明確ですよね。ただ、女子の場合はどこか見極めにくいし、(お金を)稼げるチームも本当に限られている。だから私は、自分の能力に見合ったチーム選びをしながら、『行きたい』と思ったところに行ったらいいと思っています」