親善試合で実現のミラノダービー日本人対決 伊メディア採点では長友が本田に勝利
各紙とも決定機逸の本田に低評価
ACミランの日本代表MF本田佳佑が21日の親善試合ベルルスコーニ杯のインテル戦で左ウイングとして後半35分までプレーしたが、イタリア地元各紙からは「失敗」と評価されている。左サイドバックで先発しながらも、前半45分で交代となったインテルDF長友佑都よりもいずれも低い評価となっている。同時先発となった日本人ダービーは試合とメディア評価で長友に軍配が上がっている。
地元紙「トゥット・スポルト」はDFフィリップ・メクセス、FWアレッシオ・チェルチ、FW本田のミランの3人衆を「失敗」と断罪。5点と厳しい評価だったが、寸評は前半と後半のパフォーマンスの差を指摘している。
「前半は全く何も生み出さずに、放浪していた。後半はラノッキアからボールを奪い、カリーソを働かせて、生き生きとしていた。ゴールは決めていないが、少なくとも傷跡を刻んだ」
前半は見せ場なかった本田。後半11分の1対1の場面でニアサイドを狙ったシュートは相手GKファン・パブロ・カリーソのセーブでゴールを阻まれ、後半21分には右サイドからのクロスにゴール前でフリーになる決定的なシュートを相手GKの正面に打ち込むなどゴールは遠かった。一方で、結果は出せなくとも後半は躍動していたと評価された。
一方、長友はこの試合で本職の左サイドバックでスタート。前半の途中にシステム変更に伴い、3ボランチの右という慣れないポジションに入った。ハーフタイムで交代となったが、平均点の5.5点。寸評では「熱狂はさせてくれなかったが、彼のすべきことをしていた」と堅実さが評価されている。
地元紙「コリエレ・デロ・スポルト」は本田に落第点の5点、長友には6点とコントラストをつけている。チームの勝敗も採点には左右するが、わずか45分の出場機会となったダイナモは、試合とメディアの評価では本田との日本人対決を制した格好だ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images