本田、インテルとの親善試合で左ウイングで先発も決定機2度外す 長友はハーフタイムで交代
ミラノダービーで先発で日本人対決実現もインテルが1-0勝利
ACミランの日本代表MF本田圭佑とインテルの同DF長友佑都が21日の親善試合のベルルスコーニ杯で実現したミラノダービーで揃ってスタメン出場を果たした。本田はミラン初となる3トップの左で先発したが、決定機を2度も外して後半35分に交代。長友は本職の左SBで先発したが、ハーフタイムで交代。試合は1-0でインテルが勝利している。
ともに昨季の不振から欧州のカップ戦出場権を失っている両軍はサンシーロでミッドウィークに親善試合に参加した。ミランは両軍主力の多くを温存する中、日本人対決が実現した。ミランは、戦前に予想があったとおり前節のリーグ・トリノ戦から4-3-3を継続した。前線は右ウイングにFWアレッシオ・チェルチ、中央にFWルイス・アドリアーノ、左に本田が入った。インテルは4-4-2システムで、左の攻撃的MFが予想された長友は、実際には左サイドバックで先発した。同じく左サイドバックが主戦場のDFアレックス・テレスが左の攻撃的MFに入った。
立ち上がりから、主導権はインテルが握った。ミランは4-3-3システムと言いながら、両ウイングのチェルチと本田は相手ボール時に中盤のラインまで下がり、4-5-1のような形で守備をセットした。しかし、ポジションを取ることが最優先になってしまっているのか、肝心のボールには厳しいプレッシャーをかけることができない。インテルが、両サイドを広く使いながら、悠々とボールを動かす時間が続いた。
試合が動いたのは12分。守備位置にいるようでプレッシャーの掛けられないミランをあざ笑うかのようにインテルが左右にボールを動かし、最後はぽっかりと空いた中央にフランス代表MFジョフリー・コンドグビアが走り込むと、16歳の新鋭GKジャンルイジ・ドンナルンマとの1対1で左足を振り、難なくゴール。インテルが先制した。
さらにミランに悪夢は続く。15分には、イタリア代表MFアンドレア・ベルトラッチが左膝を痛めて担架で運ばれて負傷交代。涙を流して痛がるほどで、重傷も懸念される。
本田は慣れない左サイドでのプレーながら、斜めに大きく動いて最終ラインからのロングボールを引き出すなど奮闘。28分にはMFアンドレア・ポーリとのコンビネーションで左サイド深くまで侵入し、中央に鋭いボールを返した。しかし、FWアドリアーノはインテル最終ラインに厳しく挟まれてシュートを打てず。こぼれ球をポーリが狙ったが、これもインテル守備陣の壁に阻まれた。左サイドでの本田とポーリとの関係性は良かったが、残念ながらチーム全体として最終ラインでボールを持たされる時間が長かったこともあり、そうした場面も数多くは作り出せなかった。