なでしこ主将熊谷、サイドの“綻び”に危機感 「自分たちにはまだ耐える力が足りない」
世界2位相手に長谷川、横山がゴールを挙げるもドイツの圧力に耐え切れずに2失点
なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間9日、欧州遠征第2戦でFIFAランキング2位の強豪ドイツと対戦。相手GKのパスミスを逃さず、MF長谷川唯(日テレ・ベレーザ)、FW横山久美(長野パルセイロレディース)がゴールを挙げるも、サイドを崩されて2失点を喫し、フランス女子ワールドカップ(W杯)メンバー発表前最後の強化試合は2-2で引き分けた。主将のDF熊谷紗希(リヨン)は試合後のフラッシュインタビューで、「自分たちが失点する時はだいたいサイドからやられている」と本大会への課題を口にした。
日本は4日のフランス戦(1-3)からスタメン3人を変更。GK平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)、FW遠藤純(ベレーザ)、FW菅澤優衣香(浦和レッズレディース)を起用して臨んだ。
序盤からドイツに押し込まれるなか、前半35分に最終ラインでボールを回すドイツに対して日本がプレッシャーをかけると、相手GKがキックミス。いち早く詰めた長谷川が左足でダイレクトシュートを放ち、約30メートルのミドルシュートを突き刺した。チーム初シュートで効率よく先制点を奪ってみせた。
しかし、1点リードで迎えた後半8分に左サイドへ展開され、ゴール前に飛び込んだ主将のFWアレクサンドラ・ポップに打点の高いヘッドを叩き込まれて同点とされてしまう。高倉麻子監督は、後半10分にFW小林里歌子(ベレーザ)、FW横山久美(長野パルセイロレディース)と2枚替えで勝負に出る。同24分、ドイツGKアルムト・シュルトが再びパスミスしたところをMF中島依美(INAC神戸レオネッサ)がカット。横山とのパス交換からペナルティーエリア内に侵入し、最後は冷静に中央でフリーの横山にパスを送り、勝ち越し点を奪った。
しかし後半27分、右サイドからの浮き球のパスをGK平尾がファンブル。こぼれ球をFWスベニャ・フートに押し込まれて、再び追いつかれてしまい、そのまま2-2で引き分けに終わった。