【宮本恒靖の目】W杯を勝ち抜くことの難しさ 今大会で見られる他国の進化と日本の現実
攻撃面では大久保嘉人選手が裏のスペースを狙う動きをしていて、そこへ早めにボールを入れるシーンが目立ちました。長谷部誠はボランチの位置からドリブルで何度も突っかかって、相手のディフェンスを揺さぶろうとしていた。これはコートジボワール戦、ギリシャ戦の2試合には見られなかったものです。
コートジボワール戦でうまくハマらなかった高い位置からのプレッシングに関しても、前線の選手に連動して中盤が押し上げていました。選手たちが何をやるべきかを考えて、それをピッチ上で表現できていたと思います。
コロンビアは前半、FWとDFラインの距離が遠い、いわゆる“間延び”した状態になっていました。日本の攻撃によってDFラインを下げざるを得なくなっていたということ。
コロンビアという南米のチームを相手に、しかも南米大陸での試合で、日本が主導権を握って戦ったこと。これは純粋に讃えられるべきではないでしょうか。
前半に関しては今野泰幸がPKを与えて先制されたものの、前半終了間際に岡崎慎司のゴールで1-1に追いつきました。そこまでは内容的にも良かったと思いますし、日本としても後半に望みをつなぐことができました。ただ、試合の流れは後半になって変わってしまいました。
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