5シーズンぶりのオンリーワン バロンドール候補になでしこジャパンから宮間のみ選出
W杯準優勝も…11年から4年連続で複数ノミネート途絶える
2015年FIFAバロンドール(年間最優秀賞)のノミネート選手23人が発表された。女子部門で、日本からは、なでしこジャパンのキャプテンとして7月の女子ワールドカップカナダ大会準優勝に貢献した宮間あや(岡山湯郷)が選出された。また、10年のドイツ大会、12年のロンドン五輪に続く世界大会3連続ファイナリスト達成の指揮官である佐々木則夫監督が、最優秀監督としてノミネートされた。
日本が誇るキャプテンが、世界のトップ10として評価された。6月から7月にかけて開催された女子W杯カナダ大会で、なでしこジャパンは準優勝。宮間はグループステージ初戦のスイス戦で1-0勝利の決勝PKを決めてチームに落ち着きを与えると、中盤のキーマンとして躍動。長らくなでしこの中盤を支えてきたレジェンド、澤穂希がベンチスタートとなる中で、準決勝のイングランド戦までの6試合すべてで1点差勝利を収めた勝負強さを支えた。
一方で、やや寂しい現実もある。同賞が前進のヨーロッパ最優秀選手賞であったバロンドールとFIFA最優秀選手賞が統合されて、FIFAバロンドールとして生まれ変わったのが2010年。女子部門では、11年の女子ワールドカップ優勝年度以来、必ず複数選手が候補10人にノミネートされてきた。しかし、今回は宮間ただ1人。2010年の設立初年度に誰も選出されなかった時以来の少なさであり、女子ワールドカップ準優勝という大きな結果を残したシーズンとしては、やや残念な評価だとも言える。
最終ノミネートの10人の顔ぶれは、アメリカから3人、ドイツとフランスから各2人、日本、スイス、カナダから1人ずつ。やはり、女子ワールドカップでの活躍が大きく反映されている。ゴールデンボール(大会MVP)のMFカーリー・ロイド(アメリカ)、シルバーボールのMFアマンディーヌ・アンリ(フランス)、ブロンズボールの宮間が選出されたほか、大会得点王のセリア・シャシッチ(ドイツ)、最優秀若手選手賞のカディシャ・ブキャナン(カナダ)がノミネートされた。また、大会7試合でわずか3失点と鉄壁の守備を見せたGKホープ・ソロ(アメリカ)もリストに入った。