J1王者・川崎が解決すべき“最大の課題”!? データに浮かぶ“去りし功労者”の圧倒的貢献

エウシーニョが昨季まで川崎の右サイドバックを務めていた【写真:荒川祐史】
エウシーニョが昨季まで川崎の右サイドバックを務めていた【写真:荒川祐史】

攻撃スタッツの多くでSBとしてリーグ1位 突出していたエウシーニョの数値

 今季開幕戦のFC東京戦では、エウシーニョの後釜として加入した新戦力DFマギーニョが先発に抜擢されたが、空回りした印象が強く残った。試合後、元日本代表MF中村憲剛は右SBとしての“アピール”の必要性を説いている。

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「彼の立ち位置もそうだし、信頼感もそう。まだまだマギーニョ自身、あそこでボールを受けてどうするかという部分が整理されていないところもあると思うので、自信を持ってやってくれれば全然ボールを持ってもらって構わないし。言ったら、成果を挙げていくしかない。ボールを受けて何かしてくれれば、自然とボールは回ってくる。そういうところで言えば、回数はまだまだ少ないし、だからもっともっと積極的にオーバーラップしていい。そういうのはもう、マギーニョ自身が覚えていくしかない」

 一方、“前任者”のエウシーニョは川崎へやってきた2015年の開幕戦(横浜F・マリノス/3-1)で、試合開始3分にいきなりデビュー弾を決める強烈なインパクトを残した。アピールに成功した助っ人は1年目からレギュラーに定着すると、34試合8ゴールとサイドバックとして圧倒的な攻撃力を発揮。16年、17年もそれぞれ5ゴールを記録してみせた。

 昨季は2ゴールに止まったものの、エウシーニョは突出したプレー数値を残している。データ分析会社「InStat」によると、総プレー時間が全試合の5割以上という条件の下、総シュート数28本、枠内シュート数13本、1試合平均パス成功数51本、1試合平均キーパス成功数0.9本を記録。これらはいずれも、J1の右SBで1位だった。

 なかでも、エウシーニョが武器としていたのはペナルティーエリア内への侵入であり、昨季のボックス内でのプレー成功率は38.0%、ボックス内へのパス成功率は47.2%を記録している。今季川崎の右SBとして最も出場しているDF馬渡和彰はそれぞれ30.8%、37.5%と比較しても大幅に上回る数値となっている。超攻撃的SBとして、川崎の攻撃面でも計り知れない貢献を残していたのは間違いない。

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