あの天才がスアレスに助け舟!? ディエゴ・マラドーナ節は健在!
かみつき男として今大会最大の注目を浴びているスアレスに、あの男が援護射撃に出た。86年大会でアルゼンチン代表を優勝に導いたディエゴ•マラドーナ氏は、FIFAのスアレスに対する処分を、こうたとえた。
「なぜ、奴らはグアンタナモ送りにするんだ? なぜだ? 彼が誰を殺したというんだ。これはフットボールだ。単なるかすり傷だろう。これは公正さを欠如した処罰だ。信じられないマフィアの所業だよ」
このグアンタナモとは、キューバのグアンタナモ湾の米軍基地に設置されている、テロの容疑者が収監される収容キャンプを指している。ベネズエラのTV番組「フロムザレフト」であまりに過激な比喩を用いて、スアレスに厳罰を下したFIFAの判断を痛烈に批判している。マラドーナ自身は1994年アメリカ大会で禁止薬物使用が発覚し、15カ月の出場停止処分を受けた経緯を持つ。
矛先はアルゼンチンの永遠のライバル国、ブラジルのエースに向かった。「ネイマールは対戦相手にエルボーを入れた。あれは一発レッドになるはずだが、誰も何も言わない」と言い、開幕戦でクロアチア代表選手にネイマールが肘打ちを見舞った場面を引き合いに出した。退場となってもおかしくない危険なプレーだったが、西村雄一主審はそれをイエローカードに留めていた。
「カメルーン代表の2選手はピッチ上でけんかをしていた。全世界が見ていたが、誰も話題にしない。ヤツら(FIFA)は道徳家ぶっているだけだ」
マラドーナは、独特の観点からスアレスに助け舟を出した。まさに、サッカー界のレジェンドであり、永遠の問題児らしい発言だ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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