「オリジナル10」のJ2降格を検証 清水の2016年は天国と地獄を分ける最重要イヤー

横浜フリューゲルスの消滅で「オリジナル10」は現在9クラブ

 1992年のJリーグ発足時に加盟した10クラブは、いつの頃からか「オリジナル10」と呼ばれるようになった。市民クラブとして発足した清水以外は、前身の日本サッカーリーグ(JSL)に所属していた企業チームが母体。空前のJリーグブームによって全国区となったそのクラブ名は、52クラブで構成される現在のリーグ内においても、特別な響きを持っているように感じる。

 1999年に横浜フリューゲルスが横浜マリノスに吸収合併され、横浜F・マリノスとなったため、J発足時からリーグに参戦しているのは9クラブ。この9クラブを表す「オリジナル10」という言葉が、近年よく使われるようになったのは「初優勝」や「初降格」などの事象を迎えた時だ。

 今回、清水がリーグ参戦23年目にして初めてトップディビジョンから陥落したため、再び「オリジナル10の一角が初降格」というフレーズが全国を駆け巡ったが、果たして、これまで「初降格」の憂き目を見た「オリジナル10」のクラブは、その後、どのような運命を辿ってきたのか。ここで簡単に振り返ってみたい。

 まずは、「オリジナル10」9クラブの現状をまとめると、J2降格を経験したのは、今季の清水を含めて9クラブ中6クラブとなった。注目したいのは初降格した翌年で、今季初降格の清水を除いた5クラブのうち、じつに3クラブ(浦和、G大阪、広島)が1年でのJ1復帰を果たしている。このあたりは、さすが「オリジナル10」といったところで、元々JSLに参加していた企業チームを母体にしているクラブが多いため、資金力があり、降格しても戦力の流出を最小限にとどめて戦えているようだ。

オリジナル10降格

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