初陣で示した「クロップイズム」 リバプールの走行距離116キロは今季最長

初陣でのコンセプト体現に「私はハッピー」

 クロップ監督は試合後、「最初の20分間はたくさんいいものを見せてもらったので、私はハッピーだ。プレスが効いていたし、すごくアグレッシブだった。これからもっと強くなる。少し心拍数が上がり過ぎていたので、ボールを持った時に少しナーバスになっていた。試合では多くのフルスロットルな瞬間があった。3日間のトレーニングで、まだ成長の余地は多いが完全に満足している」と語った。

 前半20分は、要求する「フルスロットル」が実現できたと分析する指揮官。そこからペースダウンし、勝ち点3を奪えなかったことは今後に向けた課題だ。しかし、負傷で主力を大量に欠くなか、短期間で迎えた初陣で目指すべきコンセプトを体現し、数値でも改善点を明確に示した名将の手際は、さすがと呼ぶしかない。

 アンフィールドの明るい未来を予見させるような、クロップ号の船出となった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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