大分FW藤本憲明、驚異のシンデレラストーリーを支える「なんとかなるさ精神」の神髄
【ショートインタビュー】理想のゴールは“PK” その真意は…「FWは結果がすべて」
大分トリニータのFW藤本憲明は、“得点こそすべて”を貫く典型的なゴールハンターだ。大学卒業後にJFLのSP京都(当時・佐川印刷SC)でキャリアをスタートし、J3、J2とカテゴリーを上げ、今季J1の舞台に立つ。その経歴だけを見ると“成り上がり”のイメージが強いが、本人は得点を取り続ければ、いつかはJ1に辿り着くだろうと悲壮感はなかった。やんちゃで底抜けに明るく、“なんとかなるさ精神”で乗り越えてきた。
今季開幕戦2ゴールで派手なJ1デビューを飾った藤本。3年連続異なるカテゴリーでの開幕ゴール、そして4試合で5得点と“お祭り男”はノリにノッている。話題性に事欠かない“時の人”が見据える先とは――。
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――ここまでリーグ戦4試合で5得点。特に印象に残っているゴールはありますか?
「第3節・ジュビロ磐田戦、第4節・横浜F・マリノス戦の1点目ですね。チームとして意図したことが形として出せました。これまでの積み上げが間違いなかったと感じています。パスの出し手と受け手だけでなく、3人目が絡んで崩すことができた。相手の最終ラインは人数が揃っていたけど、連動性で突破した。まだまだ判断と質の部分を追求しなければいけませんが、僕もチームも自信になったゴールだったと思います」
――第4節・横浜FM戦の2点目のヒールシュートは素晴らしいゴールでした。今季はワンタッチでの得点が多いですね。
「得点パターンはあんまり気にしていません。感覚、イメージを大事にしています。あのヒールも前に行き過ぎたんで、その時に閃いたという感じです。練習でもあのパターンは何度かあったし、体が勝手に動きました。僕にとってゴールの形はどうでもよくて、得点できればそれでいい。理想のゴールを聞かれることがありますが、いつもPKと答えています。だって簡単に決まるじゃないですか。FWは結果がすべてだと思います」
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柚野真也
1974年生まれ、大分市出身。プロ、アマ問わず、あらゆるスポーツを幅広く取材。現在は『オーエス大分スポーツ(https://os-oita.com)』で編集長を務める傍ら、新聞や雑誌、ウェブなど各媒体で執筆する。一般社団法人日本スポーツプレス所属。