英記者が指摘した日本代表の“課題”は? 香川を「模範的」と称賛も「違いを作ったのは…」
「やはり、違いを作ったのは彼だった」 改めて浮かび上がった中島の存在感
ボリビアが脅威となるシーンは少なかったため、森保監督はセンターバックの三浦弦太(ガンバ大阪)と畠中(横浜F・マリノス)についてはあまり多くを知ることはできなかっただろう。ただ、このレベルに相応しいだけのプレーは見せている。GKシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)もあまり試される機会はなかった。
堅実なパフォーマンスだったからこそ、ボリビアのディフェンスをこじ開けるには中島の途中出場を待たなければならなかったという事実も浮かび上がる。日本は彼が出場するまで数えるほどしかチャンスを生み出せず、アル・ドゥハイルのアタッカーは得点の前にもクロスバー直撃のシュートを放った。やはり、違いを作ったのは彼だった。
香川は中央の創造性を担う選手として復活を続けており、これからも南野拓実(ザルツブルク)の脅威となることを示した。より多くの経験と狡猾さを持っているだけに、香川は中島と堂安律(フローニンゲン)らと組めば、魅力的なオプションとなることは間違いない。
日本代表は6月、コパ・アメリカに参戦する。その舞台で森保監督はテストを続けるのか、それとも2022年のカタールW杯に向けてのラインナップを固めていくのか。気になるところだ。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
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マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。